12月31日に1月のサウジアラムコCPが発表されました。12月の450ドルに対し100ドル上昇の550ドルです。パナマ運河の混雑でLPG船の到着遅れによる需給逼迫が影響とのことです。
正月早々キモを冷やしました。
何と、CPがいきなり100ドルも上がってしまったのです。プロパンガス関係者は、正直誰もここまで上がるとは予想もしていなかったと思います。
色々な情報を確認すると、今回CPが高騰したのはパナマ運河の混雑が原因だということです。確かにパナマ運河の通航量は新型コロナウィルス対策の影響で、通航待ちの渋滞も発生しており、通常1〜2日しかかからないのに2週間もかかるケースも珍しくないとのことです。
それは事実なのでしょうが、ここで疑問なのはそれでなぜCPが上がるのか?ということです。MBが上がるのなら分かるのですが・・・
ちなみに、MB(モントベルビュー:米国産プロパンガスの価格指標)は11月が285ドルで直近の12月は335ドルです。前月比50ドル・17.5%の上昇になっています。CPが22.2%でMBが17.5%というのは整合性は取れており、おかしいということではないです。
ということは、米国産のプロパンガスの供給がタイトになっていることを利用して、サウジアラムコが強気の価格設定を行ったということなのかもしれませんね。
では、今後消費者への価格転嫁はあるのでしょうか?
この記事を書いているのは1月18日です。
今日現在、消費者から「値上げ通知が来た」という情報はまだ1件ですが、これから増えてきそうです。消費者からはまだ1件ですが、それ以外に4社が値上げを考えているようだとの情報もあります。
今後CPとMBがどうなるのかは神のみぞ知るというレベルですが、アジアに寒波が襲ってきていること、新型コロナウィルスのワクチンに対する期待が高まっていることなどを考えると、2月も550ドル以上になる可能性が高いです。
そうなると、2月の検針時に各社がこぞって値上げに踏み切る可能性が高くなりそうです。
今後は、ワクチン普及の影響の他、OPECプラスの3月以降の減産幅に関する協議の状況もウォッチしていきたいと思います。
従来は、プロパンガスの料金はCPに100%連動していましたが、2017年からはCPに加えてMBに連動するようになりました。2019年4月現在のそれぞれの比率は、概ねCPが70%でMBが30%です。
ただし、この比率は元売り会社(プロパンガスを海外からタンカーなどで輸入し、卸業者に販売する会社。アストモスエネルギー、エネオス、ジクシスなどがある)の方針で若干異なります。
CP(Contract Price)とは、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ社が決める通告価格です。CP(≒FOB)は輸出国の港で渡される価格で、$/t(トンあたりのドル建て)という単位で取引されています。CPには日本までのタンカー運賃と保険料などは含まれていません。
MB(Mont Bellevue)とは、米国テキサス州モントベルビュー市にあるプロパンガス基地における取引価格です。米国全土で生産されたプロパンガスの原料はモントベルビューに集められて精製されるので、モントベルビューでの取引価格が世界三大指標の一つになっています。CPは月単位での価格だが、MBは毎日取引されているので前月の平均値が確定値として利用されています。
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12月31日に1月のサウジアラムコCPが発表されました。12月の450ドルに対し100ドル上昇の550ドルです。パナマ運河の混雑でLPG船の到着遅れによる需給逼迫が影響とのことです。
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何と、CPがいきなり100ドルも上がってしまったのです。プロパンガス関係者は、正直誰もここまで上がるとは予想もしていなかったと思います。
色々な情報を確認すると、今回CPが高騰したのはパナマ運河の混雑が原因だということです。確かにパナマ運河の通航量は新型コロナウィルス対策の影響で、通航待ちの渋滞も発生しており、通常1〜2日しかかからないのに2週間もかかるケースも珍しくないとのことです。
それは事実なのでしょうが、ここで疑問なのはそれでなぜCPが上がるのか?ということです。MBが上がるのなら分かるのですが・・・
ちなみに、MB(モントベルビュー:米国産プロパンガスの価格指標)は11月が285ドルで直近の12月は335ドルです。前月比50ドル・17.5%の上昇になっています。CPが22.2%でMBが17.5%というのは整合性は取れており、おかしいということではないです。
ということは、米国産のプロパンガスの供給がタイトになっていることを利用して、サウジアラムコが強気の価格設定を行ったということなのかもしれませんね。
では、今後消費者への価格転嫁はあるのでしょうか?
この記事を書いているのは1月18日です。
今日現在、消費者から「値上げ通知が来た」という情報はまだ1件ですが、これから増えてきそうです。消費者からはまだ1件ですが、それ以外に4社が値上げを考えているようだとの情報もあります。
今後CPとMBがどうなるのかは神のみぞ知るというレベルですが、アジアに寒波が襲ってきていること、新型コロナウィルスのワクチンに対する期待が高まっていることなどを考えると、2月も550ドル以上になる可能性が高いです。
そうなると、2月の検針時に各社がこぞって値上げに踏み切る可能性が高くなりそうです。
今後は、ワクチン普及の影響の他、OPECプラスの3月以降の減産幅に関する協議の状況もウォッチしていきたいと思います。
従来は、プロパンガスの料金はCPに100%連動していましたが、2017年からはCPに加えてMBに連動するようになりました。2019年4月現在のそれぞれの比率は、概ねCPが70%でMBが30%です。
ただし、この比率は元売り会社(プロパンガスを海外からタンカーなどで輸入し、卸業者に販売する会社。アストモスエネルギー、エネオス、ジクシスなどがある)の方針で若干異なります。
CP(Contract Price)とは、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ社が決める通告価格です。CP(≒FOB)は輸出国の港で渡される価格で、$/t(トンあたりのドル建て)という単位で取引されています。CPには日本までのタンカー運賃と保険料などは含まれていません。
MB(Mont Bellevue)とは、米国テキサス州モントベルビュー市にあるプロパンガス基地における取引価格です。米国全土で生産されたプロパンガスの原料はモントベルビューに集められて精製されるので、モントベルビューでの取引価格が世界三大指標の一つになっています。CPは月単位での価格だが、MBは毎日取引されているので前月の平均値が確定値として利用されています。
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