CP速報
2023年9月CPは550ドルで8月比80ドル上昇
8月31日に9月のサウジアラムコCPが発表されました。8月の470ドルから80ドル上昇の550ドル。また、8月のMB平均価格も、7月の323ドルから28ドル上げて351ドルでした。


CP・MBともに原油高に釣られて上昇
9月も8月同様、サウジとロシアによる追加減産延長で原油が高騰!
サウジとロシアが9月も減産を延長すると発表しました。
サウジアラビアは9月単月で、1日あたり100万バレルの追加減産を延長することになりました。ロシアも同じく9月単月で30万バレルの減産です。その影響で原油及びCPが高騰しています。
WTI(米国の代表的な原油先物商品)は、5月30日現在で1バレル(約158ℓ)あたり69.45ドルでしたが、現在(9月13日)89.10ドルで約3カ月半で20ドル近く高騰しています。率にすると約28%の上昇になります。
プロパンガスのCPも原油高の影響を受けます。両国の原油減産により供給量が逼迫するのではないかとの懸念から、原油が上がり、釣られてCPも8月から80ドル上昇して1トンあたり550ドルまで上がりました。
米国のMBもCPと同じく原油の高騰に釣られて8.7%上昇
8月の平均MBは、7月の323ドルから28ドル上げて351ドルです。上昇率は7月比で約8.7%上昇しました。
全米のプロパンガス在庫は増加しています。供給も潤沢で、前年同期比30%の増加です。在庫が順調に増えているのにMBが上昇しているのは、原油市場が高騰を続けていることです。
また、OPEC(石油輸出国機構)は9月12日発表の月報で、今年の世界の石油需要見通しは過去最高水準になると予想しました。
需要が過去最高になるのに、減産すればそりゃあ上がりますよ!サウジアラビアの国営石油会社の2022年度の収益が、BBC NEWS JAPANから発表されましたが、何と1社の利益が22兆円超だそうです。
通常の年なら需要も減少する季節ですが、今年はサウジとロシアの減産攻勢に世界中が振り回されている気がします。9月以降も両国の減産方針がどうなるのか注視したいと思います。
プロパンガスの料金はCPとMBに連動します
従来は、プロパンガスの料金はCPに100%連動していましたが、2017年からはCPに加えてMBに連動するようになりました。2019年4月現在のそれぞれの比率は、概ねCPが70%でMBが30%です。
ただし、この比率は元売り会社(プロパンガスを海外からタンカーなどで輸入し、卸業者に販売する会社。アストモスエネルギー、エネオス、ジクシスなどがある)の方針で若干異なります。
CPとは
CP(Contract Price)とは、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ社が決める通告価格です。CP(≒FOB)は輸出国の港で渡される価格で、$/t(トンあたりのドル建て)という単位で取引されています。CPには日本までのタンカー運賃と保険料などは含まれていません。
MBとは
MB(Mont Bellevue)とは、米国テキサス州モントベルビュー市にあるプロパンガス基地における取引価格です。
米国全土で生産されたプロパンガスの原料はモントベルビューに集められて精製されるので、モントベルビューでの取引価格が世界三大指標の一つになっています。CPは月単位での価格ですが、MBは毎日取引されているので前月の平均値が確定値として利用されています。
この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2009年04月 NPO法人プロパンガス料金適正化協会を設立し理事に就任
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。
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