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2022年12月のCP

2022年12月CPは650ドルで11月比40ドル上昇

11月30日に12月のサウジアラムコCPが発表されました。11月の610ドルに対し40ドル上昇の650ドル。11月のMB平均価格は、10月の442ドルから2ドル下げて440ドルでした。

11月=610ドル
12月=650ドル(6.56%↑)

サウジアラムコCP推移
サウジアラムコCP推移

CPは40ドル上昇も円高のおかげで適正価格は若干下落

CPは冬季に入り40ドル上昇

4月〜9月の6カ月間下がり続けたCPですが、11・12月と2か月連続で上昇です。

ただ、消費者価格への影響はなさそうです。それは、円高のおかげです。11月1日のドル円レートは147.51円で、12月は135.29円。何と1カ月で12.22円も円高ドル安になったのです。

CPが40ドル上昇しても、円が12円上がったために輸入価格が相殺されたので、当協会が消費者への適正価格を試算したところ、1立方メートルあたり8円程度適正価格ダウンになりましたが、販売価格を下げるガス会社はないのではと思われます。

中東産プロパンの価格指標であるCPが上昇したのは、主に季節要因です。CPは一般的に秋口から春先まで上昇し、夏に向けて下がっていく傾向があります。

今回の40ドルの上昇は冬季需要期に入ったことに加え、米国産プロパンガスのアジア諸国への到着遅れが原因のようです。

なぜ到着が遅れたのか、一言で言えば交通渋滞です。

パナマ運河は現在拡張工事中ですが、運河にはまだ何カ所か狭いところがあり、そこで停滞しているようです。パナマ運河の利便性は向上したものの、通航船舶の増加に拡張工事が追い付いていないのです。

到着予定よりも2週間程度の遅れが頻発しており、これが供給不足感につながってのCP上昇のようですね。

これが解消するのは、まだまだ先のようです。

MBは先月比2ドル下落の440ドル

MBは、CPとは違い8カ月連続で下落です。

今年の4月に742ドルだったMBは4月から下落が始まり、5月に639ドル、そして12月はついに440ドルまで下がっています。

米国では、温かい気候のために暖房用のプロパンガスなどの消費が増えず、在庫が増えています。直近の情報でも、全米のプロパンガスの在庫が、13週間連続で前年同月比増加しており、そのため、MBスポット価格が下落しているのです。



この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会

代表理事 鈴木 秀男

  • 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。

1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。



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