2019年9月のCP
2019年9月CPは350ドルで8月比20ドル下落
8月29日に9月のサウジアラムコCPが発表されました。8月の370ドルに対して20ドル下落の350ドルです。夏場で消費量が低迷していることに加え米国からの潤沢な供給が原因です。


アジアのプロパンガス需要が増加
エネルギー情報ネットワーク社のレポートによると、世界のプロパンガス需要は2018年に3億トンを超え、2025年には3億5千万トンになるそうです。かなりのスピードで需要が増えています。
需要が増加するのは主にアジアで、中でもインド・中国・インドネシアがメインです。日本はどうかというと、既に経済が成熟しているので残念ながら急速には伸びません。
そしてプロパンガスの供給量を大幅に増やしているのは米国です。米国は今や世界一の原油生産量を誇る国になっていますが、内需はそれほど増加していないので増加した分の多くは需要が増えているアジアの国々に輸出されます。
プロパンガスは原油を精製する段階で随伴として生産されるので、原油を精製してガソリンだけを取り出すという訳にはいきません。ガソリンやプロパン、ナフサ、重油、軽油などが一定の比率で一緒に精製されます。
ですので、米国が世界一の原油産出国であるということは世界一のプロパンガス産国でもあるのです。
米国のプロパンガス供給が潤沢なためCPは下落
このところ原油価格が1バレル(約159リットル)50ドル台と低迷しているので米国では原油開発に対する投資熱は高くはないようですが、それでも2018年は日量1,095万バレルの産油量で45年ぶりに世界一を達成しました。さらに、20年代の初めには1,400万バレル/日まで増加する見込みです。
プロパンガスと言うと我々は主に、お風呂の給湯器用やタクシー用燃料、カセットボンベとしての鍋料理用などのイメージしかありませんが、石油化学応用分野でも使われます。
特に中国ではプロパンから水素を抜きプロピレンを精製するプラント用としてかなりの量が輸入されているようです。プロピレンはポリエステル樹脂の原料になり、身近なとことではペットボトルの原料として活用されています。
プロパンガスの用途は意外に広いことを再認識しました。
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