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2021年11月のCP

2021年11月CPは870ドルで10月比70ドル上昇

10月31日に11月のサウジアラムコCPが発表されました。10月の800ドルに対し70ドル上昇の870ドル。世界的なエネルギー需要の回復や冬季の需要増の懸念などから高騰しています。

10月=800ドル/トン
11月=870ドル/トン(8.75% ↑)
サウジアラムコCP推移
サウジアラムコCP推移

世界的なエネルギー需要の回復などで6か月連続上昇

ついに6か月連続での上昇です。

これは、2014年の2月に970ドルを記録して以来、実に7年9か月ぶりの高値です。

今回6か月連続での上昇になってしまったのには理由が2つあります。

CP高騰の2つの要因

1つは、世界的なエネルギー需要の回復によるエネルギー全般の価格上昇です。10月の本欄でも書きましたが、コロナ禍が下火になったことによる経済回復と相まって、脱炭素の動きが世界中で拡がっています。

欧州で顕著なのは、火力発電所の燃料を従来の石炭から液化天然ガス(LNG)へ切り替える動きが高まっています。

ご存知の通り、液化天然ガス火力発電は、石炭火力発電よりも1キロワット当たりのCO2排出量を示す排出係数が約半分と非常に低いのです。

その液化天然ガスの需要が増えて価格が高騰している煽りで、原油やプロパンガスも高騰しているのです。

もう1つの要因は、これからプロパンガスの需要期を迎えることです。平均的に冬季と夏季とでは一般家庭におけるプロパンガスの使用量は約2〜3倍の違いがあります。

特に今年の冬は、世界的に厳冬になるとの報道の影響が、既にプロパンガスの価格に出ているようです。

今後の見通し

7年9か月ぶりの高値となったCPですが、今後どうなるのでしょうか?

実は、OPECプラス(石油輸出国機構の加盟国とロシアなど非加盟国とで構成される)が11月4日に開いた会議で12月からの追加増産が見送られてしまいました。

本来、これだけ高騰しているということは、需要が供給を上回っているという状況ですので、減産規模の緩和を加速すべきだと思います。実際、日本や米国などもそういう要請をしています。

しかし、OPECの盟主であるサウジアラビアからすれば、現在の状況は千載一遇のチャンスな訳です。こんなに美味しいお金儲けのチャンスを自ら手放すようなことはするはずがありません。

ですので、しばらくはこのような状況が続きそうです。

ただ、来春になればプロパンガスの非需要期になるので、落ち着いてくることが期待できます。また、これだけ原油価格が高い状態が続けば、米国産のシェールガスの採掘量が増加することも期待できます。そうなればサウジもCPを下げざるを得なくなります。


現在、全国のプロパンガス会社は今年に入って平均3回も値上げしています。

そして、いつもの業界の慣例ですが、多くのプロパンガス会社はCPが下がっても販売価格は下げません。また、1立方メートルあたりの従量料金を50円値上げすれば原価の上昇分を吸収できる場合でも、80〜100円など必要以上に上げているガス会社も多いです。

ドサクサに紛れた便乗値上げにはご注意ください。

この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会

代表理事 鈴木 秀男

  • 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。

1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。



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