プロパンガスは90%以上を海外からの輸入に頼っています。日本のプロパンガス業界では、原料である原油の価格が高騰したり為替レートが大幅に円安に動いた場合は、プロパンガスの単価も連動して値上がりしますが、値上げの要因が解消してもなかなか値下がりしないことがほとんどです(「プロパンガス料金の高止まりに要注意」参照)。
原料が下がったり円高で輸入コストが下がったら値下げする。これはごく当たり前のことですが、当たり前のことが当たり前に行なわれていないのがこの業界なのです。
中東のカタールやアブダビ、サウジアラビアなどから輸入されるプロパンガスは、毎月末に翌月の販売価格がサウジアラビアの国営石油会社である「サウジアラムコ」から、CPとして発表されます(「CP速報」参照)。これはさまざまな要因によって毎月上下するのですが、一番影響するのは需要と供給の関係です。特徴としては春先から夏に向かっては下がり、秋口から冬に向かっては上がる傾向があります。
これを悪用するフェアでないプロパンガス会社は、秋口に値上げをする一方で春先の値下げは知らんぷりして秋口になるとまた値上げする。これを数年繰り返すと非常に高い単価になってしまうのです。
当協会が紹介する会員ガス会社なら、原油の高騰や為替レートの変動によって一時的に適正価格自体が上がったら、その範囲内で値上げをします。そして、原油が値下がりしたり為替が円高に戻って適正価格が下がった場合には適時値下げをします。したがって、いつまでも安心して利用することができるのです。
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