エコワンとは、電気とガスのいいとこ取りを行ったハイブリッド給湯器のことです。
「エコワン」という名前はリンナイが使っているもので※1、同様の仕組みを持つ給湯器をノーリツでは「ハイブリッド給湯システム」と呼んでいます。
※1:ECO ONE(エコワン) ガスと電気のハイブリッド給湯・暖房システム|リンナイ
エコジョーズやエコキュートといった給湯器の名前も目にすることがありますが、エコワンとの違いは何でしょう?一番の違いは、使っているのがガスか電気かという点です。それぞれの給湯器の特徴やコストを見ていきましょう。
ガスを使用してお湯を沸かす瞬間給湯器です。都市ガスでもプロパンガスでも使用することができます。従来のガス給湯器では約80%と言われていた熱効率を95%まで引き上げ、ガスを無駄なく使用することができます。
エコジョーズの本体価格は15万円~20万円程度で初期費用としては最も安いですが、ガス代がかかるため、ランニングコストは最も高いです。
電気を使用してお湯を沸かす給湯器です。深夜電力など電気が安い時間帯を利用してお湯を沸かし、タンクに貯めておきます。エアコンと同じようにヒートポンプを使ってお湯をゆっくりと沸かします。
プロパンガスを使用したいという場合には、電気のみを使用しているエコキュートは使用できません。
エコキュートの初期費用はエコジョーズとエコワンの中間で、約40万円かかりますが、電気代が抑えられるので、ランニングコストはエコジョーズより安いものの、エコワンより若干高くなります。
エコジョーズとエコキュートを組み合わせたハイブリッド給湯器です。電気を使ったヒートポンプでお湯を沸かし、タンクに貯めておきます。タンクはエコキュートと比較して小さい作りになっていて、お湯が無くなった時にガスで瞬時に沸かす仕組みです。
エコキュートは深夜電力などの安い電気を使用することで電気代を節約しています。一方エコワンは、深夜に限らず昼間でもお湯を沸かしているので、電気代が高くなるのでは?と心配になりますが、これを補うのがガスを使用したエコジョーズの仕組みです。
タンクが小さい分、沸かしたお湯の熱が逃げることを防ぎ、ガスの瞬間湯沸かしを効率よく行うことでトータルの光熱費が下がるようになっています。特に現在プロパンガスを使用しているご家庭なら、大幅にガス代を節約することができます。
本体価格は給湯のみのタイプであれば60万以上が相場です。床暖房機能も付いているタイプであれば、70万以上が相場ですので、3つの給湯器の中で最も高くなります。
ただし、お住まいの自治体によっては、エコワン導入時に補助金を出してくれるところもあるので、事前確認をおすすめします。
ランニングコストの点では家族が4人以上といった場合には、ガス代を最大限に抑えることができ、最も安くなります。
そのため、現在プロパンガスを使っていてエコジョーズかエコワンかと迷っている場合には、ランニングコストの安さで初期費用の元が取れるエコワンの方がお得と言えます。
現在プロパンガスを使っている、または新築などでこれからプロパンガスを使う予定という方がエコワンを導入する場合、どんなメリットまたはデメリットがあるのか気になるところです。そこで、プロパンガスを使用する前提でのメリットとデメリットを挙げてみます。
従来のガス給湯器と比較して、約62%も光熱費を削減できると言われています。
月々のガス代が1万円というご家庭なら、エコワンを導入すれば約5千円になるので、ランニングコストは大変安くなります。特に、元々ガス代の安い都市ガスよりもプロパンガスの方がその恩恵を実感できます。
寒冷地にお住まいで、オール電化のエコキュートと比較検討している場合には、タンク容量の大きなエコキュートは寒い時期に沸かしたお湯が冷めてしまいがちなため、エコワンの方が断然光熱費を節約できます。
他の給湯器と比較して発売時期が新しいこともあり、エコワンはスマホアプリと連携させることが可能です。おふろの湯はりなど、外出先からも操作できるので大変便利です。
エコキュートの場合、タンクに貯めておいたお湯が無くなってしまうと、沸き増すのに時間がかかりますが、エコワンはプロパンガスを使って瞬時にお湯が補充されるので、湯切れの心配がありません。
また、エコワンには蓄電機能があるので、災害による停電時なども緊急時対応モードに切り替わり、お湯が使えるのはうれしい限りです。
やはりエコワン最大の欠点は、初期費用が高いという点です。ただし、エコワンの耐用年数は約10年と言われているので、もし月々のガス代が1万円以上かかっているご家庭なら、おおよそ10年で元が取れる計算になります。
家族が少ない、また、あまりお湯を使わないというご家庭なら、元が取れないことがあるのであまりおすすめできません。
それでも、プロパンガスの代金自体を安くすることで、元が取れるようになる可能性もあります。そちらについては、以下で説明していますので、ぜひご覧ください。
エコワンを導入して光熱費を安くするという方法に加えて、プロパンガスの代金も安くする方法があるのをご存じですか?契約するガス会社を変更するだけで、基本となる料金を下げることができます。
プロパンガスの業界は、実は明確な料金相場が決められていない業界です。そのため、ガス料金が安い会社と高い会社との料金差が極端に違うこともあるのが現状です。
プロパンガス料金消費者協会では、消費者ごとに最適なプロパンガス会社を無料で紹介しています。下記よりお住まいの地域の適正価格を今すぐチェックしてください。
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エコワンとは、リンナイが販売する電気とガスを両方使用したハイブリッド給湯器です。詳細はこちら。
お湯を沸かすのに、エコジョーズはガス、エコキュートは電気を使用しているのに対し、エコワンは電気とガスの両方を使用しています。詳細はこちら。
従来のプロパンガス給湯器と比較して、約62%光熱費を削減することができます。蓄電機能付きで停電の際もお湯を使うことが可能です。詳細はこちら。
初期費用が高額な点です。ただし、プロパンガス料金消費者協会がご紹介する適正価格のガス会社と契約すれば、約10年と言われるエコワンの寿命を待たずに元が取れる計算になります。詳細はこちら。
この記事の執筆者
パソコン教室講師/WEBライター
Tanaka
3人の子を持ち、日頃から節約意識も高いことから、ガス代がお得になる仕組みにどっぷりとはまっています。多くの人に役立つ記事を心がけています。
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