プロパンガス料金の値下げ交渉に潜む2つのワナとは?
プロパンガス料金は、ガス会社に値下げ交渉が可能です。ただ、たとえうまくいっても手放しで安心はできません。そこには「誰も教えてくれない2つのワナ」が潜んでいます。詳しく説明します。
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プロパンガス料金の値下げ交渉は成功...しかし!
【1つ目のワナ】
プロパンガス料金は都市ガスや電気と異なり、供給元のプロパンガス会社に直接値下げ交渉することができます。実際、多くのプロパンガス消費者が交渉をした結果、値下げに成功しています。
あなたも、今契約しているガス会社に交渉すれば、値下げしてもらえる可能性はあります。
実際に値下げ交渉してプロパンガスが予想以上に安くなると「こんな簡単に安くなった」と喜ぶと思います。
しかし、これが1つ目のワナです。
それは、安くなったと思ったら、いつの間にか元の高いガス料金に戻ってしまっていること。
「え?安くなったのに、また高くなる?意味が分からない!」と思われた方は必見!ここから説明していきます。
<関連記事>:プロパンガス料金の値上げを回避
プロパンガス料金は自由料金制
プロパンガスは公共料金だと誤解している人はいまだに大勢いますが、プロパンガスは公共料金ではありません!
プロパンガスは自由料金制です。つまりガス会社が自由にガス料金の値上げや値下げが可能だということ。
それを逆手に取り、契約時は格安で販売して半年、1年経つと値上げを繰り返すガス会社が多いです。
これが交渉して安くなったと思ったらすぐに高くなってしまう最大の理由です。
自由料金なら安い料金のガス会社がどんどん増えるはずなのでは?という声も聞こえてきそうですが、プロパンガスの業界は今まで約半世紀にわたって、価格競争をほとんどしてこなかったのです。
価格競争がなかったのは、同じ地域のガス会社同士が手を組み、「お互いに高い料金で供給して、お客さんを取り合わないようにしよう」と結託してきたから。
そして、一番の問題点は値上げには積極的だが、値下げには消極的だということ。
どんな会社でも同じですが、「値下げさせてください!」とか「利益はいりません!」と喜んで申し出てくるはずがありません。
「仕入れ値は下がってきたけど、ガス料金を値下げすると利益が少なくなるから、クレームになるまでは様子を見よう」というガス会社がほとんどです。
ようするに、原油価格の高騰や円安など、様々な理由で値上げは頻繁におこなうが、原油価格が下がったからといって、値下げを積極的におこなうガス会社はほぼないということ。
<関連記事>:プロパンガスは自由料金制です!
ガス会社の規模に関係なく不透明な値上げを繰り返す
ガス料金が安くなったと喜んでいたのも束の間、1年くらいで再度値上がりしてしまいます。
「原油価格が上がっているというニュースもないし、近所の知り合いに聞いてもガス料金が値上がりしているのはうちだけっておかしい!」と不透明な値上げに不信感を覚える方も多いのではないでしょうか?
中には「やっぱり小さなガス会社はダメね、大手のガス会社だったらしっかり対応してくれるはずだから、大手にすれば良かった」と考える消費者も多いと思います。
実は、不透明な値上げにガス会社の規模は関係なく、大手のガス会社でも町の小さなガス会社でも、不透明な値上げを繰り返します。
不透明な値上げが繰り返されると何が問題なのか?
次項に答えがあります。
毎月のガス料金チェックから解放されたい!
不透明な値上げが繰り返されるということは、値下げ交渉をしてガス料金が安くなったとしても、次にまたいつ値上げされないかを毎月気にしていなければなりません。
だからといって、常にプロパンガス代をチェックして問題がないか考えるのもおっくう...。
そういった縛りから解放されるためには、不透明な値上げをせず、値下げすべき時にはきちんと値下げしてくれるガス会社を選択することが重要です。
値下げ交渉は失敗することが多い
ここまで、値下げ交渉が成功した場合の注意点を説明してきましたが、ガス会社に値下げ交渉を試みたものの、
「下げてもらえなかった」
「交渉結果の返事が一切来ない」
と交渉が失敗に終わる場合も多いです。
継続的に粘り強く値下げ交渉を続けるよりも、思い切ってプロパンガス会社を変更してみるのが有効な手段です。
プロパンガス料金の値下げ交渉でこんなに安くなった...でも実は!【2つ目のワナ】
ここから2つ目のワナです。
値下げ交渉がうまくいった結果、従量単価が200円も安くなり1か月の請求額が4,000円も安くなるケースは珍しいことではありません。
しかし、値下げ交渉が成功したと喜ぶのは早すぎます。値下げ後の価格は、実際にはまだまだ「適正価格」よりもはるかに高いのです。
今までのガス料金が非常に高いことを知らないまま、交渉の結果月額4,000円も安くなると納得してしまいがち。
しかし、値下げ交渉でプロパンガス料金を安くしてもらったけれど、プロパンガス料金消費者協会の「ガス料金自動診断」で調べたら、値下げ後の料金なのに「かなり高い」と診断されたという消費者が多いのも事実。
値下げ幅が妥当なのか、更なる値下げは見込めるのか、一般消費者には判断が難しいのです。
まずは現在のガス料金を確認
まずはじめに、今のガス料金が「適正」なのかどうかを確認しましょう。
毎月ご自宅に届く料金明細(検針票)または請求書に記載されている「合計の請求額」と「使用量」を確認します。
請求額は「実際に支払う(支払った)金額」で「使用量」は1か月に使用したガスの量で、単位はm3(立方メートル)です。
次に料金自動診断にトライ
プロパンガス料金消費者協会の「ガス料金自動診断」ページから、現在のガス料金が適正なのか、高いのかを無料で簡単に調べることができます。
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「平均」と「適正」の価格の違いは?
プロパンガスの「平均価格」と「適正価格」の違いを理解している利用者は少ないです。この違いを知っておいて損はありません。
【平均価格】
一般財団法人 日本エネルギー経済研究所「石油情報センター」(以下「エネ研・石油情報センター」)が公表しているプロパンガスの価格です。
この「エネ研・石油情報センター」は公平かつ公正な立場で一般消費者、産業界の石油製品ユーザー、石油関連事業者などに石油に関する情報をさまざまな形で提供している団体です。
とはいえ「平均価格」がどのように調査されたデータかというと、全国のプロパンガス会社が自由料金制のもと、高めに設定したガス料金を自己申告し、それを平均化したものです。
各社が高く申告すれば「エネ研・石油情報センター」で公表される「平均価格」はおのずと高くなります。
ガス会社にとっては「平均価格」を引き合いに出して「当社は相場」と主張できるのでとても都合がいいわけです。
よって「平均価格」は現在のガス料金が高いか安いかを比較するための目安にはなりません。「平均価格」が適正な相場だと鵜呑みにせず、あくまで参考数値として理解しておくべきです。
プロパンガス料金消費者協会の紹介なら値下げ交渉が永遠に不要
プロパンガス料金消費者協会が紹介するプロパンガス会社は、契約後も不透明な値上げの心配が一切ありません。
したがって、値下げ交渉に見られたような2つのワナにはまる心配もありません。
なぜなら、この協会は会員ガス会社との契約で、「不透明な値上げはしない」ということを約束してもらっているからです。従って、一般の消費者がガス料金を値上げされるような時期でも、この協会から申し込んだ消費者は料金値上げの対象ではないケースが多いのです。
プロパンガス料金消費者協会では、「ガス料金見守り保証」という永久保証を無料でつけています。
一般的に、ガス会社と利用者が直接契約する場合、ガス会社は契約後の値上げや値下げに関する保証はしておらず、いつの間にか値上げされていたり、値下げ交渉しても応じてもらえないなど、ハイリスク。
その点協会経由で契約したらもれなく付いている「ガス料金見守り保証」があれば、不透明な値上げを心配する必要はありません。
万が一不透明な値上げだと感じたら、プロパンガス料金消費者協会に連絡しましょう。
協会のスタッフが事実確認の上、その値上げが不透明な理由だと判断した場合は、元の料金に戻すようにガス会社に指導します。
Googleの口コミをチェック!
あなたが何か商品の購入を検討する時、その会社の営業マンとお客様の声なら、どちらを信用して購入するのを決断しますか?
もちろん、「お客様の声」ですよね?
SNSでの情報発信や、SNSを通じた情報交換が主流になったことで、商品購入時をはじめ、レストランやホテル選び、その他ありとあらゆる場面で口コミを参考にする人が大勢います。
あまりに不自然で自作自演のような口コミも一定数あるとはいえ、口コミは現在最も有効な判断材料です。
最後に、ガス会社選びは、安心して任せられ、信頼のおけるプロパンガス料金消費者協会に紹介してもらうのがベストだと思います。
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この記事の執筆者
一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
副代表理事 鈴木 涼太
- 2016年3月 当協会にコンサルタントとして参画
- 2019年4月 シニアコンサルタントに就任
- 2021年5月 副代表理事に就任
大学時代に英国カンタベリー・ケント大学(Canterbury - University of Kent)へ2年間留学。
日本を代表する大手IT企業を経て、LINE株式会社のグループ企業にて検索エンジンの開発・運営に従事。当協会に参画後、プロパンガス料金の適正化の活動に尽力している。
プロパンガス料金の専門家として5年間で2,000人以上の悩みを解決し、相談者から高い評価を得ている。
プロパンガス料金消費者協会
- ・1950年
- 群馬県伊勢崎市生まれ。
- ・1980年
- ソード株式会社(後の東芝パソコンシステム株式会社)に入社。
- ・2010年
- 一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会を設立して理事に就任。
- ・2011年
- 同代表理事に就任。現在に至る。
- ・2023年
- BSテレビ東京「マネーのまなび」で、不透明なプロパンガスの料金について取材を受け、番組内で解説。
設立当時、プロパンガスは都市ガスに比べて約1.8倍も高い状況にも関わらず、消費者が相談できる団体は皆無であった。そこで、鈴木は消費者の立場に立って、不透明なガス代について料金面から取り組む団体として協会を設立した。
それまで存在しなかったプロパンガス料金の“適正価格”の設定に奔走。大手供給業者の賛同を得て、設立10年足らずで”適正価格“を共通言語として全国展開を達成し、130社以上のプロパンガス会社とパートナー契約している。
現在はプロパンガスの”適正価格“の指標になる「CP速報」を毎月執筆し、ガス料金の適正価格での供給に貢献している。
プロパンガス料金消費者協会からのお知らせ
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一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会では、当協会の活動に必要なスタッフを募集しています。
詳細はこちらのURLをご覧ください。
https://www.propane-npo.com/recruit/