
都市ガスとプロパンガスの違い
都市ガスとプロパンガスは料金が違うけれど、なぜ?といった疑問にお答えするべく、性質や供給方法などの違いをまとめました。特に賃貸などで自宅のガスがどちらなのかわからないという場合の見分け方もご紹介します。
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都市ガスとプロパンガスの料金を比較
プロパンガスの料金は、「輸入価格連動方式」によって決定されます。
これは、サウジアラビアの国営石油会社であるサウジアラムコが、毎月通告してくるガス料金指標と、米国産ガス料金の指標を掛け合わせて計算されます。
掛け合わせて出た数字が原価で、それに固定費(利益と販管費)を加えて販売価格が決まります。
一方、都市ガスの料金は、「総括原価方式」によって決定されます。総括原価方式とは、都市ガスを安定供給するために必要な原価(費用の総額)によって決める方式です。
コストをすべてガス料金に転嫁できるため、非常に透明性の高いシステムです。反面、値下げの意識が希薄になることが懸念されています。
こうしたことからも、全国平均で都市ガスの料金を1とするとプロパンガスの料金が1.8~2.0倍となっています。
都市ガスとプロパンガスの料金比較については、こちらの記事にも詳しく書かれていますので、参考にしてください。
<参考ページ>:プロパンガスと都市ガスの料金比較
プロパンガスの方が高い理由
それでは、なぜそれほどプロパンガスが高いのでしょう。1つ目の理由は、プロパンガスの料金がずっと自由料金制をとってきたことです。
ガス会社の経営方針や都合で、自由に料金を決めることができるし、簡単に値上げできてしまうのです。
2つ目の理由は、プロパンガス業界が長年競争を避けてきたことです。
暗黙の談合で高価安定を維持すれば、全社が黒字という協力体制ができます。プロパンガス業界ではこのようなことを半世紀もの間続けてきたのです。
3つ目の理由は、料金比較をできる環境がなかったことです。
プロパンガス業界には適正価格という概念自体がなく、あるのは都道府県毎の平均価格だけでした。平均価格というのは、各ガス会社が言い値で申告した高値を平均した価格です。
都市ガスとプロパンガスの違いを知って料金節約

それでは、約2倍と言われるプロパンガス料金を都市ガス並みに下げる方法はないのでしょうか?おすすめの方法をご紹介します。
プロパンガス料金消費者協会は、都市ガスとの価格の違いを是正するため、発足と同時にプロパンガスの「適正価格」を定めました。
この時、都市ガス価格の1.2倍を目標にしました。供給方式が全く異なるので1倍は不可能なので、1.2倍ならできると考えたのです。
地道な普及活動の甲斐あって、現在では適正料金での供給に、北海道から九州まで130社(2023年9月調べ)のプロパンガス会社からご協力いただいています。
高いと思われているプロパンガスですが、「適正価格」にすれば平均30%プロパンガス代が下がります。
今すぐガス代を30%下げたい方は、下記問い合わせフォーム、もしくはお電話にて、プロパンガス料金消費者協会へ相談してみましょう。
地方都市では都市ガスの価格も高いので、場合によっては都市ガス以下になることもあります。
このように、高いプロパンガス料金を都市ガス並みにすることに興味のある方は、このような事実を把握して、下記の記事も参考にしてください。
<参考ページ>:プロパンガスの料金を都市ガス並みに下げる
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原料
プロパンガスはLPガスとも呼ばれますが、これは液化石油ガス(Liquefied Petroleum Gas)のことです。石油の原料となる原油が材料となっています。
一方、都市ガスはLNGと呼ばれますが、これは液化天然ガス(Liquefied Natural Gas)のことです。天然ガスが原料となっています。
成分・臭い・重さ

プロパンガスの主成分はプロパンですが、ブタンなども含まれます。空気よりも重いため、床付近にたまります。
一方、都市ガスの主成分はメタンです。空気より軽いので、天井周辺にたまります。
重さにより、プロパンガスはガス漏れ警報器が床から30cm以内の場所に設置され、都市ガスは天井に直接、または天井から30cm以内の高さに設置されます。
ガス漏れ警報器を見れば自宅でどちらのガスを使っているのか見分けることができます。
また、どちらのガスも本来は無味無臭ですが、そのままだとガス漏れに気づきにくいため、わざと人が嫌う臭いを付けています。
発熱量

プロパンガスの発熱量は24,000kcal/m3で、東京ガスや大阪ガスなど大手都市ガスの発熱量(カロリー)は10,750kcal/m3です。1m3あたりのカロリーは、都市ガスよりプロパンガスのほうが2.23倍高いといえます。
ただ、実際には都市ガス用のガスコンロでは、圧力を高め火力を調整するようになっているため、調理時間が2倍かかるということではありません。
使用機器
「発熱量」の項でご説明したように、都市ガスとプロパンガスとでは火力が2.23倍も違います。そのため、同じガスコンロを使うことができません。
ガスコンロの見分け方は、ガスホースの色です。プロパンガスの場合はオレンジ、都市ガスの場合はベージュのホースが使われています。
プロパン用コンロを都市ガスで使うと、不完全燃焼から一酸化炭素中毒が起こる可能性があります。
逆に都市ガス用コンロをプロパンで使うと、想定外の炎の大きさからやけどをする恐れがありますので、必ず各ガスの種類に合った機器を使用してください。
供給方法

どちらのガスも元々は気体ですが、プロパンガスは液体にするのが比較的簡単です。その方が体積を大幅に縮めることができるので、運搬が楽になります。
各家庭に供給されるプロパンガスボンベの中には、気体ではなく液体が入っています。
都市ガスは、超低温(-162℃)で液化しますが、常温では液体化させることができないため、各拠点となるLNG基地のタンクからは、巨大なガスホルダーを通じ、気体のまま地中に埋められた配管を通って、各家庭まで直接供給されています。
<参考ページ>:プロパンガスとは?わかりやすく説明します
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この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2009年04月 NPO法人プロパンガス料金適正化協会を設立し理事に就任
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。
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