一戸建ての家の99%は、プロパンガスの配管工事費用をプロパンガス会社が負担しています。これを無償貸与と言います。しかし新築時は、家のことや引越しのことなどで忙殺されているので気付かない方が圧倒的です。
詐欺のような話ですが、無償貸与というのは「タダ」ということではなく、実態は「貸付」です。要はリースを組むようなものです。契約期間は関東や東北・東海地方では15年が一般的です。多くの場合契約していたことに気付くのは、何らかのきっかけでプロパンガス料金が高いと思った利用者が、ガス会社を変更しようとする時です。解約の連絡を受けたガス会社から、
「実は、新築時に配管工事費用として15万円かかっていて、まだ5年しか償却していないのであと10万円ほど残っています。解約するなら違約金として支払っていただきます」
と言われて、初めて知るのが通例です。
基本的に、違約金は施主であるあなたが精算するか、新しいガス会社が肩代わりするか2つに1つです。
①残りの契約期間を引き継ぐ
当初が15年契約で、契約が5年残っていた場合新たに5年の契約を結ぶ。
②残りの契約期間に関係なく、一定期間の契約を結ぶ
残りが3年でも14年であっても、5年や10年契約を結ぶ。
③金額によって契約期間が異なる
10万円以下なら5年、以上なら10年というように金額により契約期間が異なる。
また、違約金を肩代わりしてもらった場合、従量単価にその分を上乗せすることが一般的です。ごくまれに上乗せしないプロパンガス会社もありますが、ほとんどの場合は上乗せすると思って間違いないです。
上乗せの額ですが、計算式は概ね下記のようになります。
● 上乗せ額の計算方法 ● |
上乗せ額=(肩代わり額÷契約月数)÷月平均使用量 |
<計算例> 肩代わり額=5万円、契約月数120ヶ月(10年)、平均使用量15m3の場合 ![]() |
● 上乗せ額の計算方法 ● |
上乗せ額=(肩代わり額÷契約月数)÷月平均使用量 |
<計算例>
肩代わり額=5万円、契約月数120ヶ月(10年)、平均使用量15m3の場合 5万円÷120ヶ月≒417円 ![]() |
上記の通り、解約時の違約金を新しいガス会社に肩代わりしてもらっても、供給価格はそれほど上がりません。ただし、このように透明性の高い計算をしてくれるプロパンガスの会社は少ないので、注意が必要です。
ほとんどのプロパンガス会社は、違約金を肩代わりしてしてくれることはあっても、計算の根拠までは明示してくれません。さらに、契約後は毎年のように不透明な値上げを繰り返し、3~4年すると元の価格よりも高くなってしまうという悪循環に陥ります。
その点、当協会がご紹介する会員プロパンガス会社なら、適正価格を提示することは当然として、透明性の高い上乗せ価格を提案し、利用者が納得の上で契約することができます。
現在ご利用中のプロパンガス会社を解約し、違約金を納得のいく方法で肩代わりしてくれる新しいガス会社への変更をご希望でしたら、是非当協会にご相談いただければと思います。
(P)