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アパートのガス料金が高い理由

アパートのガス料金が高い理由

アパートのプロパンガス料金は一般的に一戸建てに比べて約30%ほど高くなります。その理由は3つあり、アパートの大家さんに対する「プロパンガス会社による過剰サービス」について、詳しくご説明します。

プロパンガス会社による過剰サービス

近年注目を集めているオール電化や太陽光発電などエネルギー源のライバルの台頭によって顧客を奪われ、プロパンガス業界は市場の拡大が望めない中、同業者同士による顧客の奪い合いが激化し、アパートの大家さんへのサービス合戦もエスカレートする一方です。

競争激化で始まった大家さんの囲い込み

プロパンガス業界は過去40年ほどは無競争時代が続き、「お互いのお客は取らない」というしきたりの中でお互いを護ってきましたが、1997年の液石法改正によって新規参入が許可制から届け出制に大きく変更されたことで異業種からの参入も容易になり、関東を中心に一気に競争時代に突入しました。

このような中、ガス会社が熱心に取り組んだのが大家さんの囲い込みです。わかりやすく言えば、アパートの大家さんに給湯器やエアコンなどを無償貸与するサービス攻勢をしかけて自社の顧客として取り込み、契約によってしばりつけようというものです。

過剰サービスのツケを払うのはアパートの入居者

給湯器やエアコンなどの設備は、アパートを建築する時に本来大家さんが負担すべきものです。しかし、アパートの経営面から見ると複数のプロパンガス会社から提案を受けた場合、いろいろと設備を無償貸与してくれるガス会社があるなら、その会社と契約したくなるのも当然ですよね。

ただし、プロパンガス会社としても出血サービスで顧客獲得に成功したら、今度はかかった経費の回収を考えるのも商売する以上やむを得ません。結局、大家さんが得した設備費用分は入居者の毎月の基本料金や従量料金に上乗せされてしまうのです(「基本料金と従量料金」参照)。

しかも、10年、15年といった償却期間が終わっても価格が下がることはなく、アパートのプロパンガス料金は高いままにされることがほとんどです。

適正価格よりもサービスを重視する大家さん

アパートのプロパンガス料金が高い理由の2つ目は、大家さんの姿勢に関する点です。新築時の設備やメンテナンス費用は大家さんにとって大きな負担です。物件数、世帯数が多くなればなるほどその額もかさむので悩みの種なのではないでしょうか。

そんな大家さんからすると「うちに変更していただけるのなら、給湯器もエアコンも無償で取り付けますよ」と言われれば、つい飛びついてしまうのも無理もないでしょう。

「適正価格」か「サービス」か、二者択一を迫られる大家さん

しかし、プロパンガス料金がすごく安くて、あれもこれも設備を付けてもらえるなどということは現実にはありません。設備の無償貸与が増えれば増えるほどプロパンガスの価格も上がります。

それでも契約を取りたい一心のプロパンガス会社の中には、「契約時のプロパンガス単価はこの程度に抑えておこう。値上げは契約が終わった後半年くらい経ってから何度か繰り返せば帳尻が合うはずだ」このように考える会社があります。

これでは入居者はたまったものではありません。

サービスがプロパンガス単価に上乗せされる事実

結局のところ、大家さんがプロパンガス会社からいろいろな設備をサービスしてもらった結果、プロパンガス会社としてはその分を回収するために値上げしていくという負のスパイラルに陥るのです(「どうする?プロパンガス料金の値上げ対策」参照)。

ただし、大家さんは入居者に負担がかかっているということを知らないと思います。なぜか?その理由は次のページで詳しくご説明します。

大家さんが知らない"値上げ" の実態

アパートのプロパンガス料金が高くなる一番の理由は、値上げ自体が一戸建て以上に簡単にできる点です。入居者は当然値上げについて異論を唱えることはしないでしょうし、大家さんが知らなければ誰も監視していない"無法地帯"なのです。

プロパンガス会社は"やりたい放題"

契約段階までは大家さんもプロパンガス価格について関与しますが、契約が済んでしまえばあとは気にもしないという大家さんも多いのではないでしょうか。プロパンガス会社としては決定権がある大家さんは優遇しますが、その大家さんの目が離れればもう怖い者なしです。

入居者のことは初めからから意に介しません。もし入居者がプロパンガス会社にクレームを言ったとしても、「当社は適正価格です。この地域の平均価格でやっていますからこれ以上は下げられませんよ」と軽くあしらわれかねません。

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ほとんどの大家さんは自分が所有しているアパートには住んでいません。入居者も大家さんの顔を見たことがない方が大半でしょう。このような環境ですから大家さんは入居者がどれほど高いプロパンガス料金を払っているのか知るよしもありません。

大家さんが住んでいる場合、プロパンガス会社は大家さんの自宅だけ特別に格安価格で供給することが多いです。だから、どうしても大家さんには実態が伝わらないのです。

また、不動産管理会社はどうかというと、入居者側に立つというよりプロパンガス会社側に立っているようです。入居者がプロパンガスの価格について相談しても、「大家さんには私の方から話しておきましょう」と返事をされたまま音沙汰がないというのが大半です。

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この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会

代表理事 鈴木 秀男

  • 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。

1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。



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