
プロパンガスと都市ガスの料金比較〈北海道〉
北海道におけるプロパンガスと都市ガス料金を比較してみましょう。プロパンガスは都市ガスに比べて高いといわれますが、適正価格で利用すれば、プロパンガスを都市ガス並みの料金まで安くすることができます。
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プロパンガスを適正価格に変更で都市ガス並み料金に
北海道の都市ガス事情
北海道の都市ガス供給区域内世帯比率(対一般世帯数)は67.6%で全国12位となっています。(「統計でみる都道府県のすがた2019」より参照)
道内の都市ガス会社のうち、最も供給数が多いのが「北海道ガス」です。
主な供給エリアは、主に札幌市、小樽市、函館市、北見市、千歳市、北広島市、石狩市、北斗市の一部です。約56万世帯に供給しており、料金は都市ガス会社の中では普通の部類に入ります。
北海道の一戸建てで比較
- 都市ガス価格(プロパン換算価格)
- 基本料金:946円 従量単価:565.5円
従量料金:5,655円 合計:6,601円
- 北海道の適正価格(協会価格)
- 基本料金:1,760円 従量単価:528円
従量料金:5,280円 合計:7,040円
- ※
- プロパンガスの熱量は都市ガス比2.23倍のためプロパン換算(×2.23)した。
- ※
- 都市ガスは、北海道ガス一般料金表の2022年12月検針分「A」を採用。
都市ガス並みのガス料金に!
プロパン換算(2.23倍)で、10m3の使用量で比較すると約439円ほど都市ガスが安くなっています。 既に都市ガスの設備があったり、あまり火力にこだわらないのであれば、このまま都市ガスを使っていても問題ないと思います。
しかし現在プロパンガスを使用していたり、新築予定の場合は、単純にこの価格を比べて選択するのはどうでしょうか。 下記のようなことを十分に検討する必要があります。
①都市ガス化のための工事費用と給湯器代は立地条件によりますが20万円から50万円以上と言われています。
プロパンガスと都市ガスの毎月の差額は通常換算で約3,600円、年間約4.3万円とすると、工事代が仮に30万円として約7年間使い続けてようやく工事代分を取り返せる計算になります。
しかし、7年経つと給湯器の燃費も下がりますから、買い替えのことを考える必要が出てきます。
<参考ページ>:都市ガスの引き込み費用が高い!
②プロパンガスは新築の場合、その工事費用や給湯器代をガス会社が負担して15年程度の契約期間を設ける「無償貸与契約」を導入しているガス会社が殆どです。これにより消費者は初期投資を抑えることが可能になります。
③昨今の悪天候による自然災害や地震発生時を考えてみましょう。
過去の災害時を見ても都市ガスの普及時間は早くて数週間、また場所によっては数ケ月かかる場合もあります。
それに比べてプロパンガスは個別に安全確認できますし、基本的にボンベを二本設置しているため、交通網が遮断されても一定期間はガスを使うことができます。
つまりプロパンガスは復旧時間が圧倒的に短くて済みます。
安全面でも都市ガスと同様のセンサーシステムがあるため、昔のようなガス漏れ等の心配はほとんどなくなっています。最近では都市ガスエリアでもわざわざプロパンガス仕様の家を建てる方もいらっしゃるほどです。
目先のことにとらわれず、これらのことを熟慮して、長い目で検討することが重要です。
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なぜプロパンガスは都市ガスより料金が高いのか?
プロパンガスが都市ガスと比較して高いのは事実です。プロパンガスの料金は、都市ガスの約2倍高いといわれています。
全国で都市ガス消費者の8割はプロパンガスの半額くらいで利用していますが、残り2割の方は決して安くない料金で利用しているのが実態です。
都市ガス事業者の場合、顧客数によって原価が大きく変わってくるので、大手事業者と小規模事業者では価格に大きな差が出ます。
例えば、東京ガスは1,000万世帯以上の顧客数があるので単価423円に対し、島根県の松江市ガス局は1万3,000世帯ほどなので単価731円にもなってしまいます。
※都市ガスの料金:2022年12月検針分からプロパンガス料金に換算。価格は税込み。
ちなみに、731円という単価は関東地方のプロパンガス1m3あたりの平均価格に近いといえます。都市ガスも事業者規模の大小で、価格にこれほど大きな差があるのです。
ただ、安い大手都市ガスを利用している利用者が圧倒的に多く、平均するとプロパンガスは都市ガスの約2倍近く高いということになるのです。
プロパンガスの歴史と地域間の格差
プロパンガスはまだ60年ほどの歴史しかありません。
1997年の液石法の改定以前は、価格競争の無い業界主導の価格で、消費者は当たり前のように言われるがままのガス料金を支払ってきました。
また、お互いの顧客を取り合わないなど、プロパンガス業界特有の習慣も高値安定に拍車をかけていました。
改定後は業界への参入が認可制から届け出制になったことで、関東へ他の地方の業者が参入しました。
この新期参入会社は顧客基盤を持たないため、既存業者の顧客を取ることで事業開拓を進めていきました。
ここからプロパンガス業界の顧客獲得競争が少しづつ始まったのです。
液石法の改定以後20年以上たった現在でも、プロパンガスの価格競争は関東や東海地方、甲信越地方等の一部などまだまだ限定的です。
九州や東北地方、北海道においては、一部のエリアを除いてほとんど競争がない状態ですので高値安定状態が続いています。
プロパンガスと都市ガスの料金比較に関する
ご相談事例〈北海道〉
変更前
プロパンガスから都市ガスへ変更希望のご相談
北海道札幌市に住むKMさん(会社員)
台所のプロパンガス料金が少しずつ高くなってきたので、ネットで調べて相談しようと思いました。
電力の自由化で色々調べていたら、ガス料金とセットというガス会社の広告を見ました。最近ガス代が高いと感じていたので、セットにすれば安いのでは?と思いました。
お風呂は灯油なので台所だけでプロパンガスを使用しており、さほど使用量は多くないはずですが、請求料金は毎月7~8,000円で、かなり高いように感じています。
先日都市ガスを使っている友人のガス代を聞いたら、ものすごく安かったので、我が家も近くの通りまで来ている都市ガスに替えた方が楽になるのではないかと思いました。
それでネットで色々調べると同じように悩んでいる方のブログが見つかり、都市ガスが安いから・・・と単純に考えるのは尚早であると書いてあり、そこから協会のサイトを知りご相談しました。
全体的に捉えて包括的なアドバイスをいただけると助かります。
札幌市内で営業しているガス販売店
9m3
従量単価=620円
合計=7,780円
変更後
KMさんの現在のガス料金は1立方メートルあたり620円で合計約8,000円前後です。プロパンガス業界の平均価格は1立方メートルあたり約640円(2016.10)ですから、平均価格よりはかろうじて安いと言えます。
しかし、当協会の適正価格は1立方メートルあたり約480円前後ですので、2割以上高い計算になります。同じ用途に都市ガスを使用した場合に比べ、倍以上の請求額となっています。
これでは都市ガスに変えたくなるのは当然でしょうか。しかし、都市ガスに変更する場合、公道の本管から、自宅まで都市ガスを引き込むための工事は予想以上に予算がかかり、全て個人の負担になります。
同じ私道を共有する者同士共同で工事をすれば割安になる場合もありますが、それぞれの工事のタイミングや家庭の諸事情により、足並みを揃えることはとても難しいことと思われます。
KMさんのご自宅は公道より10m以上中に入っているとのことでした。その引込み工事費は最低でも20万円以上になる可能性は高いでしょう。
仮に20万円だったとして、KMさんが負担して都市ガスを利用した場合と、プロパンガスを協会の適正価格利用した場合とで、比較してみましょう。
9m3×350円+860円=4,010円 単価をプロパン換算
(19.8m3×159円+860円=4,010円)使用量をプロパン換算
9m3×480円+1,500円=5,820円 適正価格
この差額は月額1,810円になり、20万円を負担してペイするには約9年余りかかる計算です。しかし9年程度経過すると給湯器や各種設備の修理や交換も視野に入って来ますから、トータルで考えますと「都市ガス=安い」という定説は必ずしも合致しません。
これは北海道のように台所だけプロパンガスを使う使用量の少ないお客様全般に共通の事例だと思います。プロパンガスを適正価格で使用することにより都市ガスに変更しなくても大きな節約は可能になります。
KMさんには、札幌市内の適正価格でプロパンガスを使用することが可能で、さらに電気とのセット申し込みができるプロパンガス会社を選定してご紹介しました。
電気とのセット申し込みにより、基本料金も150円ほど通常よりも安くなったので、予想以上の節約になることが分かりました。
札幌市内を中心にガスを供給する大手ガス会社
従量単価=480円
合計=5,670円
月間=約2,110円(従来の請求額7,780円→変更後の請求額5,670円)
年間=約25,000円の節約に!
初期費用=約200,000円(税抜)
<参考ページ>:ガス会社の変更でガス代30%削減!
- A.{{ item.num }}
プロパンガスと都市ガスの料金比較〈北海道〉まとめ
北海道の都市ガス事情は?
北海道の都市ガス供給区域内世帯比率(対一般世帯数)は67.6%で全国12位となっています。(「統計でみる都道府県のすがた2019」より参照)。道内の都市ガス会社のうち、最も供給数が多いのが北海道ガスです。詳細はこちら。
プロパンガスが都市ガスに近い料金を実現できるか?
都市ガスの料金はプロパンガスと比べて安くなる計算ですが、配管工事やプロパンからの変更による設備の仕様変更等考えると初期費用は数十万に及びます。一方、プロパンガス業界には「無償貸与契約」という独特の契約方法があり、初期費用を抑えて使用することが可能です。詳細はこちら。
なぜプロパンガスは都市ガスより料金が高いのか?
全国で都市ガス消費者の8割はプロパンガスの半額くらいで利用していますが、残り2割の方は決して安くない料金で利用しているのが実態です。ただ、安い大手都市ガスを利用している利用者が圧倒的に多く、平均するとプロパンガスは都市ガスの2倍高いということになるのです。詳細はこちら。
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