
プロパンガスの基本料金、高すぎませんか?相場と見直し方法を徹底解説
プロパンガスの一戸建て基本料金は、エリア毎に違いますが、税別で関東は1,500〜1,600円。関西は1,800〜1,900円。都心よりも地方が高くなる傾向があります。
あなたは、「うちのガス代、なんか高い気がする...」と思ったことはありませんか?
実は、ガス代の中には「使っていない月でも毎月かかる基本料金」が含まれています。
本ページでは、プロパンガスの基本料金の相場・仕組み・高すぎる時の対処法まで、あなたに寄り添って納得のいくまで一切無料でサポートします。
「なぜ、そんなことが無料で出来るの?」と思った方、下記をご覧ください。
<関連記事>:協会の運営資金について

プロパンガスの基本料金とは?
基本料金に含まれる項目
プロパンガスの「基本料金」とは、ガスの使用量に関係なく毎月かかる固定費です。
主に以下の費用が含まれています:
・ガスメーターやボンベの維持費
・配送や点検などの人件費
・保安・緊急対応の体制維持費
つまり、一度契約すると、ガスをまったく使わなかった月でも請求される費用です。
都市ガスとの違い
都市ガスとプロパンガスでは、基本料金の内訳や料金水準が異なります。
大まかな違いは以下のとおりです:
項目 | 都市ガス | プロパンガス |
---|---|---|
設備の所有権 | ガス会社 | ガス会社または施主 |
基本料金の平均 | 約700〜1,000円 | 約1,500〜2,000円前後 |
地域毎の違い | 小さい | 大きい |
プロパンガスは「自由料金制」のため、ガス会社によって価格差が出やすい面があります。
なぜ毎月かかるのか?
プロパンガスは、ガスボンベの交換や配送・保安点検などを各家庭ごとに行う必要があるため、その運用コストが基本料金という形で反映されています。
ただし、これが「過剰に高いと」"隠れた負担"になることも。
次に、どれくらいが"相場"なのかを見てみましょう。
プロパンガスの基本料金の相場は?
全国平均:2,021円(税別1,837円)
当協会の調査によると、プロパンガスの基本料金の全国平均は約2,021円(税別1,837円)前後です(2025年調査)。
ただし、地域差・ガス会社差が大きく、
最安:関東=1,882円(税別1,711円)
最高:北海道=2,227円(税別2,025円)
というケースも確認されています。
全国エリア別:基本料金の平均値
(カッコ内:税別価格)
エリア | 平均価格 | 協会価格 (適正価格) |
---|---|---|
北海道 | 2,227円(2,025円) | 1,745円(1,586円) |
東北Ⅰ | 2,080円(1,890円) | 1,733円(1,575円) |
東北Ⅱ | 2,007円(1,825円) | 1,670円(1,545円) |
関東 | 1,882円(1,711円) | 1,659円(1,508円) |
山梨 | 1,882円(1,711円) | 1,659円(1,508円) |
長野 | 1,914円(1,740円) | 1,650円(1,500円) |
新潟 | 2,137円(1,943円) | 1,650円(1,500円) |
北陸 | 2,049円(1,970円) | 1,797円(1,634円) |
中部 | 1,925円(1,750円) | 1,723円(1,566円) |
関西 | 1,989円(1,913円) | 1,878円(1,707円) |
中国Ⅰ | 2,128円(1,935円) | 1,796円(1,633円) |
中国Ⅱ | 2,048円(1,862円) | 1,753円(1,594円) |
四国 | 2,057円(1,978円) | 1,781円(1,619円) |
九州Ⅰ | 1,998円(1,816円) | 1,726円(1,569円) |
九州Ⅱ | 1,858円(1,689円) | 1,772円(1,611円) |
平均 | 2,021円(1,837円) | 1,751円(1,592円) |
協会価格(適正価格):当協会紹介価格の平均(2025年6月現在)
※東北Ⅰ:青森・岩手・秋田|東北Ⅱ:宮城・山形・福島
中国Ⅰ:鳥取・島根・山口(西部)|中国Ⅱ:岡山・広島・山口(東部)
九州Ⅰ:福岡・佐賀・熊本・大分|九州Ⅱ:長崎・宮崎・鹿児島

「平均価格」と「協会価格」とは?
プロパンガスには、"平均価格"と"協会価格(適正価格)"の2つの基準があります。
上の表では、1列目が「平均価格」、2列目が「協会価格」です。
●平均価格とは?
平均価格は、エネ研・石油情報センターという調査機関が、全国のガス会社からアンケートを集計して公表している価格です。
ただし、プロパンガスは自由料金制のため、ガス会社が好きな時に価格を変更できる仕組みになっています。
そのため、平均価格は高めになりやすいという特徴があります。
●協会価格(適正価格)とは?
一方で、「協会価格」とは、当協会が都市ガス並みの料金を目指して独自に設定した基準価格です。
全国のガス料金を調査・比較して、約15年前に「これが適正価格だ」と、定めたのが現在の協会価格です。
この価格で供給するガス会社を無料で紹介しているのが、私たち協会の役割です。
<関連記事>:プロパンガス料金の適正価格 2025
「高いかも」と思ったら試したい3つの対策
今の契約内容を確認する
まずは毎月の検針票や請求書を確認してみましょう。
以下の項目をチェックしてください:
①基本料金はいくらか?
②使用量に対する単価(従量単価)はいくらか?
③その他不明な費用はないか?
「使用量が少ないのに毎月高い」と感じる場合は、基本料金が原因であることが多いです。
現在契約しているガス会社に、価格交渉するのは有効か?
結論から言うと、あまりお奨めしません。
なぜなら、
①ガス会社は、「値下げ交渉する顧客は、値下げしないと他社に行ってしまうかも?」と恐れるので 一時的には下がる可能性が高いです。
②ただそれは、夕立の際の雨宿りに似ていて長続きはしません。数年で元に戻るかそれ以上に値上がりするのが、この業界の通例です。
要は、根本的な解決とはならないのです。
そこで、とっておきの情報をお知らせします!
そもそも契約先を見直す
最近、プロパンガスの契約先そのものを見直す方が急激に増えています。
昨年の3月に当協会が、直近でガス会社を変更した家庭を500戸ほど調査をしたところ、変更前と後では平均して以下のように下がっていました。

また、当協会が紹介する会員ガス会社では、ガス代を値上げする際に「協会の同意」が必要なため、不透明な値上げが起こりにくいという安心感も、見直しする方が増えている理由の1つです。
<関連記事>:プロパンガス会社変更の4つの手順とトラブル回避策
よくある質問
Q.賃貸と持ち家で基本料金に違いはある?
A.賃貸のほうが高いと思われます。理由は、持ち家は所有者と入居者が同じですが、賃貸は所有者はそこに居住していません。ですので、ガス会社としては高くしやすいのです。
ハッキリした統計資料はありませんが、間違いないと思います。
Q.使わなかった月でも基本料金は払うの?
A.はい。払う必要があります。
別荘などの場合、たまにしか利用しないので、使わない期間は閉栓しておく、という方法はあります。
ただ、閉栓・開栓にも往復で3,000円程度の費用がかかります。ですので、利用頻度によってどちらがお得か計算すると良いと思います。
Q.基本料金の中身は何ですか?
A.大別して3つあります。
①ガス供給設備の維持費
ガス供給のための配管やガスボンベ、メーター、調整器、高圧ホースなどの償却費用。
②保安維持費
法律に定められた定期点検費やガス漏れ対応、ガス安全管理などの費用。
③事務手数料
毎月のガス代の検針費用や請求業務、入金管理業務などの事務手数料、などです。

この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。
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