プロパンガスの基本料金
プロパンガスの基本料金とは、ガスの使用量に応じた従量料金と一緒に請求される、固定料金のことです。この基本料金は、地域やガス会社によって異なります。料金の相場を正しく理解し、適正価格の優良ガス会社を選びましょう。
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プロパンガス基本料金の平均と適正料金 (2024年2月現在・消費税込) |
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エリア | 平均基本料金 一戸建て※ | 適正基本料金 一戸建て | 適正基本料金 賃貸住宅 |
---|---|---|---|
北海道 | 円 | 円 | 1,980円 |
東北 | 円 | 円 | 1,980円 |
関東 | 円 | 円 | 1,980円 |
甲信越 | 円 | 円 | 1,980円 |
東海 | 円 | 円 | 1,980円 |
北陸 | 円 | 円 | 2,016円 |
近畿 | 円 | 円 | 2,071円 |
中国 | 円 | 円 | 1,980円 |
四国 | 円 | 円 | 1,980円 |
九州 | 円 | 円 | 2,058円 |
プロパンガスの基本料金とは?
そもそもこの基本料金は何のための料金かというと、ボンベの配送やメーターなどのメンテナンス、また、保安管理や毎月の検針などに要するさまざまな諸費用として計上されているものです。
つまりプロパンガスの基本料金とは、言ってみれば、ガスを安全に使うための必要経費ということになります。
プロパンガスの基本料金の内訳
- ボンベの
配送費 - 保安管理費
(ガス漏れ対応) - 検針費用
(月一回) - ガスメーター
維持費 - 自動切換え
調整器費用
しかし前述したように、この基本料金は住んでいる地域や契約しているガス会社によって料金に大きな差があることはあまり知られていません。
ここでは、なぜプロパンガスの基本料金の相場がバラバラなのか、安すぎる単価はどうして危険なのかなど、プロパンガス料金の基本を分かりやすく解説していきます。
高いガス代に悩んでいる人、契約しているガス会社を変更したい人、引越しで新しいガス会社を探している人など、ぜひ参考にしてください。
<関連記事>:プロパンガス料金の適正価格 2024
プロパンガス基本料金の相場はいくら?
まずは下記の表をご覧ください。
「都道府県別の平均基本料金」を比較したものですが、これを見ると、全国のプロパンガスの基本料金は1,600円台~2,100円台と幅があり、その差は約500円ほどもあることが分かります。
お住まいのエリアボタンをクリック(タップ)して、各都道府県別基本料金の相場を確認してみましょう。
●都道府県別プロパンガス基本料金の相場
北海道
エリア | 基本料金 | 従量単価 |
---|---|---|
北海道 | 円 | 円 |
※ 出典:都道府県平均=エネ研・石油情報センター2024年12月発表(2024年10月分)
東 北
関 東
甲信越
東 海
北 陸
近 畿
中 国
四 国
九 州
※適正価格=協会紹介価格(2024年12月現在)
ただ、この表はあくまでも、都道府県別の基本料金の相場です。世帯単位が一人暮らしなのかファミリーなのか、また、どのガス会社と契約しているかなどによる料金のバラつきまでは分かりません。
しかし、当協会は2009年から今日まで、およそ10年以上の長きにわたって多くの相談者の料金相場を検証してきた実績があります。この経験から言えることは、関東圏における基本料金の相場にはだいたい300~440円程度の開きがあることが分かっています。
例えば、関東の一戸建ての場合、プロパンガスの基本料金は多くが1,650円ですが、ガス会社によっては1,700~1,900円台であったりと、その料金設定は各社でバラバラです。
当協会に相談してきた方の中には、1,980円という高額な基本料金を毎月請求されている利用者もいました。
なぜこれほどまでに基本料金の相場にバラつきがあるのかといえば、それは、プロパンガスが自由料金制であるからにほかなりません。
つまり、プロパンガスの料金は、基本料金だけでなく単価などすべての販売価格において、ガス会社が独自に決定することが許されているということです。これが、自由料金制です。
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プロパンガスの基本料金が高いのは、自由料金制だから
さて、皆さんは「プロパンガスは自由料金!」と聞くと、「え?」と驚かれる方がほとんどだと思います。
というのも、プロパンガスは地域ごとに同じ料金だと勘違いしている方が意外と多いからです。
最近は、電気や都市ガスが自由化されたおかげで、たとえ一人暮らしの単身世帯であっても家計における光熱費の割合にはとてもシビアになってきました。現在契約しているガス会社の料金体系が気に入らなければ、別のガス会社に乗り換えようと考える人も増えています。
けれどその一方で、いまだに「プロパンガスの料金体系は一律」と信じて疑わない人がいることも事実です。
勘違いしてはいけません。プロパンガスはずっと前から自由料金制です。
<関連記事>:プロパンガスは公共料金ではありません!
これはどういうことかというと、プロパンガスの基本料金や単価は、各ガス会社が独自に決めて販売してもよいということです。つまり、高い値段を付けるガス会社もあれば、安い値段のガス会社もあるというわけです。
関東を例に挙げるなら、当協会が適正とする一戸建てのプロパンガスの基本料金は1,650円だと考えます。けれど、ガス会社によっては、適正を大きく超えて1,980円近くもの高い基本料金を設定しています。
いくら自由料金制とはいえ、こんなに高い基本料金を請求されるのでは、利用者にとってはたまったものではありません。
本来なら、プロパンガスの基本料金は1,650円が適正価格であるところを、1,980円も請求されれば、月々330円も余計に払っていることになります。年間だと3,960円、10年間では39,600円もの大損です。
さらに、プロパンガスの料金は基本料金だけではありません。毎月の請求額の大半を占めるのは使用量に応じてかかる従量料金です。この従量料金を算出する1m3あたりの従量単価にいたっては、なんと契約しているガス会社によって数倍以上もの違いがあるのが普通です。
これが、自由料金制の怖いところなのです。
<関連記事>:プロパンガス料金の適正価格 2024
基本料金を含め、プロパンガスの相場はバラバラ
従量単価について、もう少し詳しく検証してみましょう。
プロパンガスの従量料金は、使用量1m3あたりの従量単価をもとに算出されます。この従量単価も、当然、自由料金制の名のもとに、ガス会社が自由に値段を設定しています。
ただ基本料金と違うところは、プロパンガスの単価は、輸入原価をもとに決定しているので、CPや為替の影響を受けて変動することがあるという点です。
よくあるのは、「原油の高騰による値上げ」です。プロパンガスは輸入によって賄われているエネルギーなので、 輸入価格が上がると原価高になります。そうなるとガス会社としては、これまでと同じ利益を確保するためには、販売価格を上げるしかありません。
多くのガス会社が「原油高騰のため」という理由でやむなく単価を上げるのはこのためです。
しかし、高騰した原油価格は、しばらくすると元の水準に戻ります。良心的なガス会社であれば、原価が元の価格に戻れば、値上げした単価もきちんと元に戻してくれます。
けれど、そのような道義的な配慮をしないガス会社も多いので、単価のバラつきはどんどん加速してしまいます。
当協会への相談で、ガス代が高くて困っているという利用者のほとんどがこのケースです。契約時の単価は330円くらいだったのに、その後、単価がどんどん値上げされ、気づいたら倍以上の715円だった、なんていう方もざらにいます。
基本料金の場合は、数百円程度の差ですが、従量単価ともなると、その格差は倍以上に広がることもめずらしくありません。そうなると月々のガス代は、下図のように、ほぼ倍近く違ってくることになります。
自由料金制の名のもとで、このような単価の値上げという悪弊がまかり通ってしまうのは非常に残念です。けれども最近は、条例で料金表示を徹底するような指導もされ始めてきているので、徐々にこのような悪弊はなくなっていくでしょう。
それまでは、自己防衛しか方法はないと考え、賢いガス会社選びが大切になってきます。
プロパンガス料金のしくみ~基本料金と従量料金の考え方~
このように、プロパンガス料金の相場は、契約するガス会社によってずいぶん差があることが分かりましたが、実は、 料金の計算方法にも、いくつかの種類があります。
自分の契約しているガス会社がどの計算方法を採用しているかを知ることは、ガス料金を正確に把握するためにも必要な知識です。
詳しく解説していきましょう。
プロパンガスの料金体系(基本料金、従量料金)
二部料金制とは
これは、毎月固定の基本料金と、使用量に応じて支払う従量料金の二つを合算した計算方法なので、二部料金制と呼ばれます。 二部料金制の従量料金は、使用量に単価を掛けたシンプルな計算方法なので、使用量が多ければ多いほど、従量料金は高くなります。
三部料金制とは
三部料金制とは、プロパンガスの基本料金と従量料金の上に、さらに「設備使用料」を加算する方法です。
この三部料金制は一見すると、二部料金制の計算方法にさらに「設備使用料」が上乗せされているように見えますが、決して二部料金制より高くなるわけではありません。
この設備使用料の内訳には、配管工事代やガスメーター、ガス漏れ警報器、集中監視システムなどがありますが、これは本来、二部料金制では基本料金に含まれていたものです。
あえてこの部分の内訳を別に明示して分かりやすく請求しているだけなので、より透明性の高い計算方法であるといえます。
最低責任使用料金制とは
最低責任使用料金制とは、プロパンガスをある一定の使用量までは固定料金として最低使用料金が請求されますが、一定の量を超えると、その越えた分からは使用量に応じた従量料金として計算される方法です。
月々の使用量が少ない方にとっては、ガス代が割高になってしまうデメリットの計算方法といえます。
LPガス料金における従量単価の決め方
プロパンガスの従量単価は「1m3あたり〇〇〇円」とあらかじめ固定で決められている場合と、それ以外にも、スライド制や原料費調整制度など、一定の条件を設けて計算をする変則的な決め方があります。
スライド制とは
スライド制とは、プロパンガスの使用量に応じて従量単価を変動させる計算方法です。
二部料金制と同じように、毎月固定の基本料金と従量料金の合算です。しかし、スライド制の従量料金は、ガスの使用量に応じて従量単価が変化するところに大きな違いがあります。
スライド制の従量料金の計算方法は、上図のように、使用量が多くなればなるほど1m3当たりの従量単価がだんだん安くなる、つまり、スライドしていくという計算方法です。
使用量が多くなればなるほど単価が安くなるので、プロパンガスの使用量が多い家庭や業務用としてプロパンガスを使う店舗(飲食店、美容室、陶芸・ガラス工房など)で多く採用されています。
原料費調整制度とは
原料費調整制度は、プロパンガスの輸入価格を、利用者の販売価格に毎月連動させる料金制度です。
この計算方法のメリットは、なんといっても透明性が高いことです。従量単価が一律の場合、単価はガス会社のいわば言い値なので、悪いガス会社に捕まってしまうと、作為的な値上げや値下げを防ぎきれません。
しかし、この原料費調整制度は、原油価格が上がると、2円、4円というレベルで1m3当たりの従量単価も値上げされますが、原油価格が元に戻れば、従量単価もそれに応じてきちんと値下げされます。
プロパンガスの輸入価格が毎月正確に反映されるので、プロパンガス料金の計算方法の中ではもっとも透明性が高いといえます。
[折りたたむ]
このように、プロパンガスの料金は、その計算方法においても、顧客やガス会社ごとに、さまざまな計算方法が採用されていることが分かります。
こうしてみると、プロパンガスの料金は、基本料金や従量単価、またその計算方法にわたるすべてにおいて、ガス会社の意向が強く反映されているということ。そのため、悪質なガス会社と契約してしまうと、乱脈な料金体系の餌食になってしまいます。
さらに紛らわしいことに、プロパンガスの料金相場は、地域やガス会社によって大きな開きがあるため、これが消費者を惑わせる一番の要因ともなっているので注意が必要です。
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