経産省の立入検査とは? :プロパンガス料金消費者協会
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経産省の立入検査とは?



経産省の立入検査とは何をするのか?これまでの立入検査の主目的「保安の確保」に関するものから、2017年6月プロパンガスの法律改正により、2018年から「料金の透明化」を主体の立入検査となるのか。経産省の「立入検査の重点」に注目です。
大家さん

2018年経産省が無償貸与の実態解明に乗り出す?

料金透明化を目的とした立入検査実施情報を当協会独自に入手

2017年6月に「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」(以下「液石法」という)が大きく改正されました。

この改正の主眼は、「アパートのプロパンガス料金の透明化」にあると当協会では思っています。現状、アパートのガス料金が高いのは、大家さんに無償貸与した設備費が入居者のガス代に上乗せされているためであることが明白です。しかし、それを正直に開示しているプロパンガス会社は数えるほどしかなく、多くのガス会社が入居者への料金転嫁を隠しているのが実態です。

2017年秋、ある大手プロパンガス会社に「料金透明化」を目的とした立入検査が入った情報を当協会が掴んだので、レポートしたいと思います。多分、このような情報が活字になるのは業界初だと思います。

何とも緩い結果に終わった立入検査

結果としては何も指摘されなかったようです。

ちなみにこの会社は、給湯器やエアコンの無償貸与は普通にやっています。調査に備えた準備としては他の部門から応援を呼んで書類等は揃えていたようですが、一番心配していたアパートの入居者への料金の転嫁の問題は改善指導されずに終わったようです。

当社は、14条書面の交付は法令通り正しく交付していて、検針票や請求書には基本料金と従量単価は記載していますが、転嫁分としては記載していません。

私が経産省の担当官だったら、基本料金が2,000円だったり従量単価が600円近かったら、それで設備の無償貸与がないというのは信じられないので厳しく追及すると思います。

なぜそのような緩い結果に終わったのか?当協会の推測は、以下の通りです。

  • 経産省がまだ実態を把握できていない。簡単に言えば準備不足のためか、複雑なアパート料金の実態を整理・解明できていない状態が考えられる。
  • 不透明な料金の透明化への取り組みは、2018年から経産省として2017年に法改正実施。法令順守の徹底を図るのは、2018年度からというシナリオが描かれていることが予想される。実際、2017年3月に公開された<平成29年度立入検査の重点>に「料金の透明化」に関する記述はなかった。

詳しくは、下記をご参照ください。

従来は「保安の確保」を主とした立入検査

これまでの立入検査の主目的は「保安の確保」に関するものでした。

これは、「保安の確保」に関する法律が順守されているかどうか検査するためであり、具体的な重点調査項目は以下の通りです。

●平成29年度立入検査の重点(経産省資料より)

①保安業務に係る委託契約の内容
②供給設備点検及び消費設備調査等の実施状況
③液化石油ガス法第14条第1項に基づく書面の交付状況
④液化石油ガス法第16条に基づく貯蔵施設等に係る基準適合義務等の遵守状況
⑤バルク貯槽の安全弁の交換作業の実施状況
⑥保安教育の実施状況
⑦保安業務を委託している場合の実施結果の確認等業務主任者が行う職務の実施状況
⑧液化石油ガス機器の経年管理状況
⑨LPガス販売事業者等が備える帳簿への記載状況
⑩質量販売における基準の適合状況及び消費設備調査の実施状況

この保安の確保についての検査については、経産省としても長年の経験があるので的を射た指摘が難なく実行できていると思います。

今後は「料金の透明化」を主体の立入検査?

今後は、「料金の透明化」を主な目的とした検査になることが予想されます。

経産省からは「平成30年度立入検査の重点」がまだ発表されていないのでわかりませんが、当協会の推測では、「保安の確保」にプラスして「料金の透明化」の側面が追加されるのではないかと思います。

●例えば

①標準的料金メニューの公表状況
・当社ウェブサイト上や店頭に標準的料金メニューが公表されているか
②料金内訳の開示状況
・ガス料金に設備代等が含まれている場合、14条書面に明記されているか
・検針票や請求書に明細が記述されているか
③プロパンガス料金を変更する際の通知状況
・値上げや値下げ時に消費者に対して1カ月以上前に、文書で通知しているか
④請求時の明細開示状況
・請求時に、基本料金と従量単価を分けて請求しているか
⑤消費者からの苦情・相談等への対応状況
・苦情の記録簿や苦情受付窓口等は設置したか

などです。

2018年3月発表の経産省資料に注目!

そうなると業界を激震が襲うかもしれません。

現在多くのプロパンガス会社が実施している「0円開示」のカラクリが暴かれるかもしれないからです。そうなったら、もうまやかしは通じません。大家さんや不動産関連会社の心配が現実のものとなりそうです。

当協会の基本的な考え方は「三方よし」です。

これは、大家さん・入居者・ガス会社の三者にとってメリットのあるバランスの取れた供給契約の実現です。

現状では、大家さんだけが潤うような「一方よし」の契約が多すぎます。

当協会は、2018年3月に経産省から発表予定の検査方針を注目しています。

(P)

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