2025年8月のCP
2025年8月CP:520ドルで前月比55ドル下落
7月31日に8月のアラムコCPが発表されました。7月比55ドル安の520ドル。7月のMB平均値は、6月から22ドル安の368ドルでした。


8月のCPは大幅55ドル安の520ドル
【CP市況】
需要低迷と在庫高、極東の猛暑も下押し要因に
- 前月比-55ドルの520ドル
- アジア需要減・中国・インドともに需要鈍化
- 日本・韓国は在庫高水準
- 極東の猛暑で工業向けLPGも需要減
8月のサウジアラムコCPは前月比55ドル安の520ドルとなり、約2年ぶりの大きな下げ幅を記録しました。中国・インドでの需要減少、日本・韓国の在庫高水準が下押し要因です。
さらに極東地域(日本や中国、韓国、モンゴル、東シベリアなど)の猛暑で電力需要が優先され、工業向けLPGの引き合いが鈍化しました。スポット価格の軟化を受け、サウジは需給実態を反映した大幅値下げに踏み切りました。
【原油市況】
地政学リスク後退と景気懸念で軟調推移
- 中東情勢は落ち着き方向
- 中国・欧州の景気減速
- 米製造業指標の悪化
- WTI一時60ドル台前半
原油市場は7月後半から8月にかけて軟調に推移しました。
中東の地政学リスクは残るものの、イスラエル・イラン間の衝突は拡大せず供給懸念は後退。中国・欧州の景気減速や米国の製造業指標の悪化が需要見通しを下押ししています。WTIは一時60ドル台前半まで下落し、OPECプラスの増産方針も上値を抑制しました。
【米国MB市況】
輸出堅調も国内在庫増で軟化
- 輸出は堅調に継続
- 国内在庫は例年超え
- 夏季需要の低下
- 石油化学向け需要停滞
米国モントベルビュー(MB)市場では、輸出は堅調ながら国内在庫の増加が価格の重荷となり、6月から22ドル下げて368ドルに。EIA(米国エネルギー情報局)によれば在庫は例年を上回る水準で、夏季需要の低下や石油化学向け需要の停滞が需給緩和を招いています。
この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。
