「現場で起きていること」アーカイブ

 当協会には、「市役所の消費生活センターから紹介されました」という方からの相談が全国各地から時々舞い込みます。

相談

今月の1日に相談があった方もそんな一人です。埼玉県某市にお住まいの主婦A子さんは、現在ご利用中のガス会社とトラブルを抱えていて、どう解決して良いかわからず市役所に電話しましたが、市役所の消費生活センターの担当者から「このような相談なら、一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会に相談してみたらどうでしょう?」と言われということで、お問い合わせをいただきました。

A子さんの相談はこんな内容でした。5月のある日、A子さんの自宅にプロパンガス訪問販売のB社セールスマンが尋ねてきたのです。そのセールスマンの提示した価格は、基本料金=1,500円、従量単価=250円でした。これで計算すると、A子さんが現在支払っている月額料金と比較して半額ほどに安くなります。

検針表を基に、現在のガス会社の料金を電卓ではじいたセールスマンからは、「基本料金を1,500円として計算すると従量単価が512円になり、これはとんでもなく高いです」と言われたそうです。

その料金に魅力を感じたA子さんがすぐに委任状に署名・捺印をしてガス会社変更を申し込んだところ、工事を翌日に控えた日に現在のプロパンガス会社の担当者Cさんが訪問してきてこう言いました。

・「B社の提示した料金では会社として利益は出せないので、赤字になってしまう」
・「赤字ではやっていけないので、半年もしたら必ず値上げされる」
・「値上げは断続的に行われ、数年で高くなってしまう」
・「ぜひ継続利用をお願いしたい」

A子さんとしては、Cさんの言うことも理解はできたが、それ以上に大きな不審感がありました。それは、「同じ価格にまで下げることができるなら、どうして今までこんなに高かったのか?」という素朴な疑問です。

そこでA子さんは、仮にCさんの言う通り値上げされたとしても結局は自己責任なのだから構わない旨を説明し、一度は帰ってもらった。しかし翌日以降も追い返しても追い返しても訪問してくるのでほとほと疲れてしまったのです。前回来た時には、ドアに革靴を差し込んで閉められないようにした上で、恐喝まがいのことを色々言い出すので思わず怖くなり、「警察を呼びますよ!」と口にしてしまったそうです。

そこで当協会がアドバイスした点は以下の3点です。

(1)本当は、訪問セールスの会社ではなく、現在の会社でもない"当協会の優良会員ガス会社"へ変更するのがベストだが、精神的に疲れ切ってしまったA子さんにこれ以上の精神的負担をかけさせるのは酷なので、取り敢えず訪問セールスの会社に変更して様子を見ることをお奨めした。
(2)現在の会社の担当者が訪ねてきても、対応は避ける
(3)半年ほどで値上げされる可能性はかなり高いので、その際電話をいただければ不透明な値上げをしない優良会社をご紹介する。

ということでご納得いただきました。

一般的にプロパンガスの切替時には、時々このようなトラブルが起こるようですが、当協会がご紹介する際には滅多にトラブルは起こりませんからご安心ください。

今回の震災で被害を受けた方々には心からお見舞い申し上げると共に、復興に尽力されている皆様には安全に留意されて、1日も早い再建をご祈念申し上げます。

4月14日(木)夜9時26分に熊本県で発生したマグニチュード6.5の前震のあと、16日(土)1時25分にはさらに大きなマグニチュード7.3の"本震"が襲いました。これだけ大きな地震は2011年3月11日の東日本大震災以来です。

熊本地震に襲われた地域の都市ガスエリアでは、安全確認のために契約世帯のガスメーターを閉栓した上で、道路に埋設された都市ガス導管を露出させて異常がないか検査しているようです。地中約1.4メートルにあるので掘り起こすだけでも大変な作業ですし、亀裂が入っていれば交換など修理が必要で、契約先のガス設備も1軒1軒検査したあとで開栓するという大変手間のかかる復旧作業を行っています。

4月25日付けの読売新聞や27日付けの産経新聞によると、熊本市をはじめ県内2市5町の約10万5千戸が本震のあと都市ガスの供給を停止(多分16日)され、約10日後の26日午後3時現在で5万7,725(57.2%)が復旧し、最終的には4月30日に全面復旧になりました。

一方、プロパンガス(LPガス)はどうだったのでしょうか?

一般社団法人 全国LPガス協会では4月19日付けで下記のようなメッセージを発信しています。

平成28年熊本地震?LPガスのお客様へ?

  ▲クリックで拡大できます

これを見る限り、15日から19日の間ではプロパンガス(LPガス)に関する事故は1件も発生しておらず、供給途絶もないとのことです。これは凄いことです。"プロパンガスは災害に強い"ことの証明ですね。

プロパンガスは通常予備のボンベが備わっているので、仮に途中の道路が寸断されたとしても予備のボンベにおよそ1ヶ月分のガスがあるため、理屈の上では1ヶ月以内に道路が復旧すればお風呂や煮炊きには困らないということになります。

今回の都市ガスの場合には、復旧への取り組みスタートから10日経っても57%の家庭しか復旧しませんでした。東日本大震災の場合、全面復旧には53日かかったと言われています。今回、4月30日に2週間程度での復旧は、東京ガスや大阪ガスなど全国の都市ガス会社22社から1日最大2,700人もの応援によるもので、異例中の異例ではないでしょうか?

ホテルから見た札幌市の町並み

▲ホテルから見た札幌市の町並み

プロパンガス会社を変更してガス料金を安くすることができるかどうかは、都道府県によって大きく環境が異なります。

なぜならば、元々プロパンガス業界には談合体質があり、「高価格を維持する」「お互いの顧客は取り合わない」という慣習が40年も続いてきたからです。しかし、それも少しずつですが変わってきました。

最も環境がオープンになっているのは関東地方です。関東ではほぼ自由にガス会社を選択することができます。とは言っても、まだ一般のガス利用者が自力で優良ガス会社を見つけることは至難の技であることは否めませんが。続いて東海地方。東海地方は関東ほどオープンではないものの、変更する気持ちさえあればできます。

次いで甲信越地方で、そのあと東北地方が続いています。東北地方は東海地方と比較するとまだまだ自由に変更できるとは言えませんが、少し時間をかければできないこともありません。

次は北海道です。北海道のオープン度合いは、人によって見解は異なるでしょうが、私は全体的に言って東北並みかと思います。全体的というのは、同じ北海道でもエリアによって大きく異なるからです。札幌、函館などの都市部では比較的自由に変更することができますが、小さな町ではまだまだ不可能に近い状態です。

札幌には、ガス会社変更に応じてくれるプロパンガス会社が10社近くあるようです。札幌には約20万世帯ほどのプロパンガス利用者が居て、年間数千世帯がガス会社を変更しているようです。大雑把に言えば100世帯中1世帯が変更しているイメージです。これが多いのか少ないのか何とも言えませんが。

北海道の次は、北陸地方です。北陸で当協会がカバーしているエリアは福井県だけです。石川県や富山県に関する情報は現在ありません。その福井県ですが、あまり活発とは言えないながら細々というイメージですね。

最後に近畿地方です。近畿地方も全体として保守的であることは他のエリアと変わりません。切替通知書をファックスで送りつけるような、関東の流儀は通用しません。しかし、徐々にガス会社の変更が行われつつあります。

保守的だった北海道のプロパンガス会社も少しずつ変化しています。5年前は同業他社の目を気にして一切積極的な切替活動をしてこなかった会社も、徐々に力を入れ始めています。

来年4月からは電気の小売り自由化がスタートします。これを機にプロパンガスと電気のセット販売が始まるでしょう。2017年からは都市ガスが自由化される予定です。この数年でプロパンガスを取り巻く環境は大きく変わろうとしています。

プロパンガスだけいつまでも談合などしていたら、世の中から取り残されてしまいます。そのことに気付き始めたプロパンガス会社が北海道でも徐々に増えてきました。これからの市場変化には目が離せません。

> 対象エリアと適正価格についてはこちらから


写真提供「Go!Isesaki 伊勢崎」http://www.go-isesaki.com/


お約束します。あなたのプロパンガス料金を下げるために、わたしたちは無料でお手伝いしています。Message from 鈴木秀男

プロフィール

プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男

1950年群馬県伊勢崎市生まれ。
伊勢崎東高(現在の伊勢崎高校)で陸上競技に明け暮れ、ビリで卒業した後、東京デザイナー学院へ。グラフィック・デザイナーや広告代理店の営業を経験し、1990年にデール・カーネギーのニューヨーク本部公認トレーナーに認定される。
東芝パソコンシステム株式会社で営業推進部長として勤務したあと1997年4月に独立。趣味はマラソン、読書。
現在、一般社団法人プロパンガス料金消費者協会 代表理事。

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