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太陽光発電+プロパンガスは最強の組み合わせ

2015.02.10

先日、東海地方在住のAさんから相談を受けました。

ご自宅は7年前に新築した一戸建てで、太陽光発電パネルを屋根に設置することを考えていて、これを機にオール電化住宅にしたいけれどどうだろうか?というものです。ちなみに現在はプロパンガスを利用されています。

太陽光発電は初期投資が400万円ほどかかるものの、売電によって年間50万円ほどの収益が見込めます。20年間は保証されているようなのでこちらは問題ないです。

しかし、オール電化はどうでしょう。私はあまり賛成できません。現在のオール電化ブーム(今や大分下火になってしまいましたが)は、消費者が作り出したというよりも業者が煽ったものだと私は思っています。

その理由は、ハウスメーカーや建築会社・工務店などがオール電化住宅を受注すれば、電力会社からバックマージンが入りますし、エコキュートなどの機器類も仕入れが安いので粗利益は何十万円にもなります。工事も簡単ですし・・・。要は簡単に儲かるのがオール電化というわけです。ビジネスという面から見れば、誰でも儲からないプロパンガスよりもオール電化を強力に奨めるのは当然です。つまり、決して施主の利益を考えてのことではないでしょう。

さて、本題に戻りましょう。

私がオール電化よりもプロパンガスを奨める理由は5つあります。


(1)電気代が上がっていて、以前のようなメリットがない

4年前の東日本大震災以降、原子力発電所の稼働停止により電気料金は大きく変わってしまいました。今や震災前と比較して4割近く電気料金は上がってしまっているようです。
http://toyokeizai.net/articles/-/48133

(2)低周波騒音問題

インターネット上では以前から問題になっていた「低周波騒音問題」が公になってきました。消費者庁の審議会である「消費者安全調査委員会」が、「エコキュートの低周波騒音が人体に影響した可能性がある」とマスコミ公表したのです。(2014年12月21日付産経新聞)

産経新聞に、群馬県高崎市のご夫婦が起こしていた訴訟が和解で成立したとのことが紹介されていました。ご夫婦は、隣家にエコキュートが設置された平成21年2月から不眠症などの症状が出て、隣家に対して運転の差し止めと、住宅及び機器メーカーに対しては300万円弱の損害賠償を求めて争っていました。この訴訟が原告側の完全勝利の形で決着し、隣家はエコキュートを撤去のうえ別の機器メーカーの電気温水器を設置することにしました。

(3)水質問題

エコキュートの水は法律的には「下水」で、飲用には適していません。常に使い切らない水が残るので、2~3日経った古い水を飲む可能性があります。新鮮な水も何日も空気に触れていれば当然酸化します。ひどい場合は腐敗してしまいます。頻繁に水抜きをしないとヘドロも沈殿します。常に、ある程度新鮮な水を飲みたい方にはガス給湯がお奨めです。

(4)昼間の電気代の高さ

オール電化というと電気代の安さを連想する方が多いと思います。実際オール電化の場合、エコキュートで深夜の安い電気代でお湯を沸かす訳ですが、深夜以外の電気代に注意しないと大変なことになります。夏場の昼間(10~17時)の料金は深夜の3倍ほどですので、この時間帯にエアコンを使う方にはお奨めできません。共働きで夜にならないと誰もいない家庭なら良いとは思います。

(5)導入コスト問題

エコキュートの導入には、およそ80万円ほどの費用がかかります。それに対してプロパンガスのエコジョーズなら20万円ほどです。エコジョーズも定価なら40万円を超えますが、現在のプロパンガス会社を変更する際に一緒に発注すると驚くほど安価に設置してもらえることが多いです。


Aさんと上記5点を話し合った結果、Aさん宅も太陽光発電+プロパンガスでいくことに決まりました。ただし、現在ご利用中のプロパンガス会社の価格があまりにも高いので、当協会が会員ガス会社をご紹介しました。これで最強コンビの誕生です。

一般的にプロパンガスの平均価格は、全国的に都市ガスの1.5~2倍くらい高いですが、当協会の推奨する適正価格ならば、都市ガス並みか少し割高くらいの価格にすることができます。

現在の適正価格については下記をご覧ください。