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原価が下がっているのに値上げするガス会社

2014.09.08

プロパンガスの原価が下がっています。

それなのに値上げするプロパンガス会社があるからビックリです。

実は、今の時期はプロパンガスの原価は下がっています。CP速報でもお伝えしていますが、9月のCP(プロパンガスの原価)は745ドル(1トン当たり)でした。昨年12月のCPが1,100ドルだったことを考えると実に32%のダウンです。

当協会の調査でも、プロパンガス料金の値下げの動きが出てきているところですが、逆に値上げを考えているプロパンガス会社があるというのは、信じられないことです。

このプロパンガス会社は業界でも屈指の大手ですが、今月に入ってから利用者の方からたくさんの相談が当協会に寄せられています。値上げ幅は1立方メートル当たり30~40円です。確か記憶では今年の1月と6月頃にも値上げがあったと思いますので、今回で3回目です。合計では100円を超えていると思います。

値上げの理由が「原料輸入価格の高騰のため」と検針票に書いてあるのには笑止千万としか言えません。しかも、「今後原料の価格高騰が収まり次第速やかに値下げを実施いたします」とあります。今が今年で一番「原料輸入価格」が安い時期なのに!前回1月と6月の値上げに対する値下げもしないままさらなる値上げです。どこまで利用者を馬鹿にするのでしょうか?

CPの先物は10月から上昇傾向にあります。多分実際の通告価格も秋から冬にかけて上がると思われるので、値下げというのはあり得ないと思います。

さらに驚くべき話があります。

原価が下がっているこの時期になぜ値上げするのかわかりませんが、その一方で新規開拓の際このガス会社は、基本料金1,000円、従量単価200円で契約しているという情報が入ってきました。

プロパンガスの原価は、問屋さんクラスでも1立方メートル当たり300円くらいです。だから200円ではとんでもない赤字になってしまいます。既存顧客へのこの時期の値上げは、新規の赤字を既存で穴埋めしているとしか思えません。これでは既存顧客はたまりません。