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電気・ガス併用新時代

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オール電化とプロパンガスの費用を徹底比較

オール電化と比較して、初期費用もランニングコストも安く済むのはプロパンガスです。住宅の設計経験豊富な一級建築士が、費用の違いを徹底解説します。

オール電化→プロパンへの変更相談

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プロパンガスとオール電化どっちがお得?

「結局、プロパンガスとオール電化、どっちがお得なの?」これは住宅の設計をする際に非常によくいただくご質問です。結論から申し上げますと、適切なガス会社を選べば、多くの場合でプロパンガス併用の方が経済的なメリットが大きくなります。

特に初期費用を抑えたい方、月々のランニングコストを重視する方にとって、プロパンガス併用は非常に魅力的な選択肢です。

それでは、具体的な費用比較を見ていきましょう。


<関東> 毎月の請求額比較

まずは、多くの方が気になる毎月の光熱費です。

関東エリアにお住まいのご家庭(3人家族を想定)で、給湯とキッチンをガス(プロパンガス)にする場合と、オール電化(エコキュート+IHクッキングヒーター)にする場合の一般的な月額料金を比較してみましょう。

<関 東> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 4,830円 11,867円
プロパン料金 5,280円
合計 10,110円(14.8%安い) 11,867円

月間比較 プロパンガス・電気併用が
1,757円(14.8%)安い!
年間比較 同上
21,084円(14.8%)安い!

<プロパンガス・電気併用>

①関東、3 人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:東京電力/スタンダードS ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①関東、3 人家族、計算の前提を電気1 年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:東京電力/ スマートライフS ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。


※上記はあくまで一般的な目安であり、ご家庭の生活スタイルや契約プラン、住宅の断熱性能によって金額は変動します。 ※プロパンガス料金は、後述する「適正価格」で契約した場合を想定しています。

「あれ?プロパンガスって高いイメージがあったけど...」と思われた方もいるかもしれません。確かに、プロパンガスは自由料金制のため、契約するガス会社によって料金が大きく異なります。しかし、適正価格で提供している優良なガス会社を選べば、オール電化よりも光熱費を抑えることが可能なのです。この点については、後ほど詳しくご説明します。

一方、オール電化は光熱費が電気代に一本化されるためシンプルに見えますが、エコキュートの湯沸かし効率が落ちる冬場や、昨今の電気料金の値上げ、燃料費調整額の上昇などにより、多くのご家庭で思った以上に高額になっています。


初期導入費の比較

次に、設備を導入する際の初期費用を見てみましょう。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

設備比較 プロパンガス・電気併用が
25〜28万円安い!

この比較からも分かる通り、初期導入費用プロパンガス併用の方が大幅に安く抑えられます。オール電化の主要機器であるエコキュートやIHクッキングヒーターは高機能な反面、機器本体の価格が高額になる傾向があります。新築やリフォームの際には、他にも様々な費用がかかるため、プロパンガス併用にすることによって初期費用を抑えられるのは大きなメリットといえるでしょう。


全国のエリア別オール電化と「プロパンガス・電気併用」の料金比較

全国オール電化とプロパンガス・電気併用料金比較

お住まいの地域によって電力会社やガス会社の料金体系が異なるため、一概に「こちらが絶対お得」とはいえません。しかし、全国的に見ても、プロパンガスを「適正価格」で利用できるのであれば、オール電化よりも経済的メリットを出せる可能性は十分にあります。

例えば、プロパンガス料金が高いといわれる地域であっても、適正価格のガス会社に変更するだけで、月々のガス代が37%程度安くなるケースも珍しくありません。

重要なのは、「お住まいの地域で、適正価格のプロパンガス会社を見つけられるかどうか」という点です。

北海道

<北海道> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 5,970円 12,010円
プロパンガス料金 6,523円
合計 12,493円 12,010円(3.9%安い)

<プロパンガス・電気併用>

①北海道、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:北海道電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①北海道、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:北海道電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

東 北

<東 北> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 5,011円 15,480円
プロパンガス料金 6,160円
合計 11,171円(27.8%安い) 15,480円

<プロパンガス・電気併用>

①東北、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:東北電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①東北、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:東北電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

関 東

<関 東> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 4,830円 11,867円
プロパンガス料金 5,280円
合計 10,110円(14.8%安い) 11,867円

<プロパンガス・電気併用>

①関東、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:東京電力/スタンダードS ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①関東、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:東京電力/ スマートライフS ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

甲信越

<山 梨> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 4,830円 11,867円
プロパンガス料金 5,280円
合計 10,110円(14.8%安い) 11,867円

<プロパンガス・電気併用>

①山梨、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:東京電力/スタンダードS ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①山梨、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:東京電力/ スマートライフS ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

<長 野> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 4,782円 12,083円
プロパンガス料金 5,390円
合計 10,172円(15.8%安い) 12,083円

<プロパンガス・電気併用>

①長野、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:中部電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①長野、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:中部電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

<新 潟> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 5,011円 15,480円
プロパンガス料金 6,160円
合計 11,171円(27.8%安い) 15,480円

<プロパンガス・電気併用>

①新潟、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:東北電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①新潟、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:東北電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

東 海

<東 海> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 4,782円 12,083円
プロパンガス料金 5,500円
合計 10,282円(14.9%安い) 12,083円

<プロパンガス・電気併用>

①東海、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:中部電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①東海、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:中部電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

北 陸

<北 陸> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 4,943円 12,786円
プロパンガス料金 6,930円
合計 11,873円(7.1%安い) 12,786円

<プロパンガス・電気併用>

①北陸、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:北陸電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①北陸、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:北陸電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

近 畿

<近 畿> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 3,527円 12,041円
プロパンガス料金 6,930円
合計 10,457円(13.2%安い) 12,041円

<プロパンガス・電気併用>

①近畿、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:関西電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①近畿、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:関西電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

中 国

<中 国> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 3,863円 12,799円
プロパンガス料金 6,270円
合計 10,133円(20.8%安い) 12,799円

<プロパンガス・電気併用>

①中国、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:中国電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①中国、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:中国電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

四 国

<四 国> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 4,199円 13,271円
プロパンガス料金 5,720円
合計 9,919円(25.3%安い) 13,271円

<プロパンガス・電気併用>

①四国、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:四国電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①四国、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:四国電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

九 州

<九 州> 毎月の請求額比較

※金額は税込みです。
プロパンガス・電気併用 オール電化
電気料金 4,380円 11,181円
プロパンガス料金 5,940円
合計 10,320円(7.7%安い) 11,181円

<プロパンガス・電気併用>

①九州、3人家族、計算の前提を電気・ガス共に、プロパンガス1カ月の平均的な使用量である10m3に換算して計算。
②電力会社:九州電力 ※国や地方自治体による電気・ガスへの補助金は計算に入れていません。

<オール電化>

①九州、3人家族、計算の前提を電気1年の平均的な使用量で計算。
②電力会社:九州電力 ※国や地方自治体による電気への補助金は計算に入れていません。

初期導入費の比較

※下表の設備等は工事費・税込みです。
<全国共通> プロパンガス・電気併用 オール電化
給湯器 20万円前後 60万円前後
配管工事代 10万円前後
エコキュート撤去 2〜5万円
合計 32〜35万円前後 60万円前後
※上記はあくまで目安です。立地条件や建物の構造など、その他諸条件により差が出ることがあります。

オール電化→プロパンへの変更相談

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オール電化は決して安くない!

「オール電化は光熱費が一本化できて、深夜電力を利用するから安い」というイメージが先行していますが、いくつかの注意点があります。

電気料金プランの変更・廃止リスク

かつてオール電化の大きなメリットだった大幅な深夜電力割引プランは、2011年の東日本大震災で国内の多くの原発が運転を停止して以降、新規受付を停止したり、割引率が縮小されたりする傾向にあります。将来的にさらなるプラン変更がないとも限りません。

日中の電気料金の割高感

オール電化向けの電気料金プランは、深夜電力は安いものの日中の電気料金単価が割高に設定されていることが一般的です。日中は老齢の親が在宅していることが多い二世帯住宅などのご家庭や、テレワーク中心のライフスタイルの場合、思ったほど光熱費が安くならない可能性があります。

再エネ賦課金や燃料費調整額の上昇

電気料金には、再生可能エネルギー発電促進賦課金(「再エネ賦課金」)や「燃料費調整額」が上乗せされます。これらは近年上昇傾向にあり、オール電化の光熱費を押し上げる要因となっています。特に燃料費調整額は、世界情勢などにより大きく変動するため、家計への影響も読みにくいのが実情です。


初期導入費用が高いオール電化

前述の通り、エコキュートやIHクッキングヒーターといったオール電化機器は、ガス給湯器やガスコンロに比べて本体価格が高額です。さらに、設置に伴う工事費も比較的高くなる傾向があります。

  • エコキュート:貯湯タンクの設置スペースが必要で、基礎工事や配管工事も伴います。
  • IHクッキングヒーター:高出力に対応するため、200Vの専用配線工事が必要になる場合があります。

これらの初期投資は、月々の光熱費削減で回収できるとされていますが、前述のような電気料金の変動リスクを考えると、回収期間が想定より長引く可能性も考慮しておく必要があります。

プロパンガス併用住宅のすすめ

ここまで、費用面を中心にオール電化とプロパンガス併用を比較してきました。コストメリットを重視するならば、プロパンガス併用は非常に有力な選択肢です。

特に、プロパンガスは「高い」という先入観を一度捨てて、「適正価格でプロパンガスを利用する」という視点を持つことが重要です。適正価格で利用できれば、初期費用を抑えつつ、月々の光熱費もオール電化と同等かそれ以下にできる可能性があります。

さらに、プロパンガス併用であれば、調理はガスコンロ、給湯はガス給湯器と、それぞれの得意分野を活かせます。例えば、「料理はやっぱり直火でしたい」「冬場に湯切れを気にせずお湯を使いたい」といったニーズにも柔軟に応えられます。

<関連記事>:オール電化で新築するよりプロパンガス・電気併用への変更がお得!

「費用面ではプロパンガス併用も十分に魅力的だということは分かった。でも、メリット・デメリットもちゃんと比較したい」そうお考えの方も多いでしょう。

次に、それぞれのシステムのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

プロパンガスとオール電化のメリット・デメリット比較

エネルギー源を選ぶ際には、費用だけでなく、それぞれの特性を理解し、ご自身のライフスタイルや価値観に合ったものを選ぶことが大切です。

オール電化のメリット・デメリット

オール電化のメリット

まずはオール電化のメリットから見ていきましょう。

火災リスクを軽減

オール電化住宅のIHクッキングヒーターは火を使いません。火を使うガスコンロのガス漏れや吹きこぼれによる立ち消え、着衣着火による火災といったリスクが低減されます。特に小さなお子様やご高齢の方がいらっしゃるご家庭では、安心材料の一つとなるでしょう。

IHヒーターはお手入れがラク

IHクッキングヒーターのトッププレートはフラットな形状のため、調理後の油汚れや吹きこぼれもサッと拭くだけで簡単にキレイにできます。ガスコンロのような複雑なパーツがないため、日々のお手入れが格段に楽になります。

エコキュートは非常時に水が取り出せる

エコキュートの貯湯タンクには、数百リットルのお湯(または水)が貯められています。断水時には、このタンク内の水を生活用水として取り出して使用することができます(飲用に利用できるかはメーカーの取扱説明書をよく確認してください)。これは、災害時の備えとして心強いメリットです。


オール電化のデメリット

次に、オール電化のデメリットについてです。

機器費用が高額

先にも触れましたが、エコキュートIHクッキングヒーターは、ガス給湯器やガスコンロと比較して機器本体の価格が高い傾向にあります。また、10〜15年程度で交換時期を迎えることが一般的ですが、その際の交換費用も高額になるため、長期的なコスト計画に含めておく必要があります。

<関連記事>:エコキュートからプロパンガスへの変更

1日の湯量が限られる

エコキュートは、割安な深夜電力を使って夜間にお湯を沸かし、タンクに貯めておく仕組みです。そのため、来客が重なるなどしてお湯を使いすぎてしまうと「湯切れ」を起こしてしまい、しばらくお湯が使えなくなる可能性があります。

再度沸き上げるには時間がかかり、また割高な昼間の電力を使用することになります。家族構成やライフスタイルに合わせて適切なタンク容量を選ぶことが重要です。

IHヒーターは調理器具の制限がある

IHクッキングヒーターは、鍋底が平らでIH対応の材質(鉄やステンレスなど)でなければ使用できません。アルミ鍋や銅鍋、土鍋などは基本的に使えないため、これまで愛用していた調理器具が使えなくなる可能性があります。

また、炒め物などで鍋を振る調理法には向いていない、炙り調理ができないといった点も、料理好きの方にとってはデメリットとなるかもしれません。

プロパンガスのメリット・デメリット

プロパンガスのメリット

続いて、プロパンガスのメリットを見ていきましょう。

全国どこでも導入できる

プロパンガスは、都市ガスが供給されていない地域でも、ガスボンベを設置するスペースさえあれば全国どこでも利用可能です。特に郊外や地方で家を建てる際には、重要な選択肢となります。

初期導入費用が安価

前述の通り、ガス給湯器ガスコンロは、エコキュートやIHクッキングヒーターに比べて機器本体の価格が安く、設置工事も比較的簡単なため、初期費用を大幅に抑えることができます。新築時の予算を他の部分に充てたい、リフォーム費用を抑えたいという方には大きなメリットです。

災害時に復旧が早い

プロパンガスは、各戸にガスボンベを設置する「分散型エネルギー」です。そのため、地震などの災害時でも、配管の大きな破損などがなければ、個別に安全確認を行うことで比較的早く復旧できます。

過去の大規模災害時にも、プロパンガスは都市ガスや電力よりも早く復旧した事例が多く報告されています。避難所や仮設住宅などでも迅速にエネルギー供給ができるため、災害に強いエネルギーとしても注目されています。

火力が高いため調理しやすい

IHクッキングヒーターでは満足できないという料理好きの方には、ガスコンロがおすすめです。

ガスコンロの直火による高火力は、料理の仕上がりにこだわりたい方にとって大きな魅力です。炒め物はシャキッと、焼き物は香ばしく仕上がります。中華鍋を振るったり、炙り調理をしたりと、調理法を選ばないのもガス火ならではのメリットです。


プロパンガスのデメリット

最後に、プロパンガスのデメリットです。

ガス会社により料金単価が大きく違う

プロパンガスは自由料金制のため、ガス会社が独自に料金を設定しています。そのため、同じ地域で同じ量のガスを使っても、契約するガス会社によって料金が2倍近く違うこともあります。これが「プロパンガスは高い」というイメージが定着してしまった一番の理由です。

しかし、これは逆に言えば、適正な料金で供給している優良なガス会社を選べば、プロパンガスは決して高くないということです。問題は、一般消費者がどのガス会社が適正価格なのかを見極めるのが非常に難しいという点です。

「うちのガス料金、もしかして高いのかな...?」そう感じたら、まずは専門機関にご相談いただくのが賢明です。

オール電化→プロパンへの変更相談

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「プロパンガスの災害時の復旧の早さや初期費用の安さは魅力だけれども、やっぱり料金が心配...」そのお気持ち、よく分かります。しかし、オール電化ではなくプロパンガス併用を選択することで、大きなメリットが生まれる可能性があるのです。

オール電化からプロパンガス併用に変更するメリット

オール電化からプロパンガス併用にすると何が変わる?

もし、オール電化住宅にお住まいで、「毎月の電気代が高い」「お湯切れが心配」「やっぱりガスコンロで料理がしたい」といったお悩みをお持ちなら、プロパンガス併用への変更は有効な解決策の一つです。

また、これから新築やリフォームを検討される方にとっても、プロパンガス併用を選択することで得られるメリットは大きいはずです。


ガス併用で毎月の光熱費を節約

オール電化住宅から、給湯やキッチンをプロパンガスに切り替えることで、光熱費安くなるケースがあります。

  • 電気料金プランの見直し:オール電化専用の電気料金プランは日中の電気代が割高なため、ガス併用にすることでより生活スタイルに合った割安な電気料金プランに変更できる可能性があります。
  • 適正価格のプロパンガス利用:適正価格のプロパンガス会社を選べば、ガス代を含めたトータルの光熱費を抑えることができます。
  • エコキュートの効率低下時期のカバー:特に冬場など、エコキュートの沸き上げ効率が落ちる時期は電気代が高くなりがちですが、ガス給湯器であれば安定した給湯能力で効率的に湯を沸かせます。

ガスには再エネ賦課金が掛からない

電気料金に含まれる「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」は、年々単価が上昇しており、家計への負担が増しています。プロパンガスには、この再エネ賦課金かかりません。電気の使用量を減らし、その分をガスでまかなうことで、再エネ賦課金の負担を軽減することができます。これは長期的に見ると大きな節約につながる可能性があります。


ガス器具は更新費用も安価

オール電化の主要機器であるエコキュートは、一般的に10〜15年で寿命を迎え、交換には数十万円の費用がかかります。一方、ガス給湯器は、エコキュートに比べて本体価格交換費用比較的安価に抑えられます。長期的な視点で見ると、この更新費用の差は家計にとって小さくありません。ガスコンロもIHクッキングヒーターより安価なものが多く、買い替えやすいと言えるでしょう。

「プロパンガスを上手に使えば、オール電化よりも光熱費を安くできる可能性があるのは分かった。でも、具体的にどうすればいいの?」ここからは、プロパンガスで光熱費を抑えるための具体的な方法について解説します。

プロパンガスでオール電化よりも光熱費を安くする方法

プロパンガスは、ガス会社を賢く選ぶことで、光熱費を大幅に節約できる可能性があります。そのための具体的なステップをご紹介します。

ガス会社を賢く選んで安く

ガス会社に値下げ交渉を行う

現在プロパンガスをご利用で料金が高いと感じている場合、まずは契約中のガス会社に値下げ交渉を試みるという方法があります。ただし、個人での交渉はなかなかうまくいかないケースが多いのが実情です。

一時的に値下げに応じてもらえても、数ヶ月後にはまた値上げされてしまうといったことも少なくありません。


別のガス会社へ乗り換える

より確実で効果的な方法は、現在契約しているガス会社よりも安く、かつ信頼できるガス会社に乗り換えることです。プロパンガスは自由競争ですので、消費者はガス会社を自由に選ぶことができます。

しかし、「どうやって適正価格のプロパンガス会社を見つければいいの?」という疑問が湧いてくるかと思います。ご安心ください。そのためのサポートをしてくれる専門機関があります。


新ガス会社探しのお手伝いは協会が無料でフルサポート!

「一般社団法人プロパンガス料金消費者協会」では、不当な値上げをしない優良なガス会社を無料でご紹介し、適正価格でのガス利用をサポートしています。

当協会がご紹介するのは、当協会の活動に賛同し、適正価格で安定的にプロパンガスを供給してくれる優良ガス会社のみです。不当な値上げの心配もありません。

「うちのエリアに対応している?」「手続きは面倒じゃない?」ご安心ください。全国の広いエリアをカバーしており、切り替え手続きもスムーズに進むようサポートいたします。まずは、現在のガス料金が高いのか安いのか、無料の料金診断をお試しください。

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最後に、プロパンガスをお得に、そして安心して契約するための重要なポイントをお伝えします。

プロパンガスをお得に契約するには?

プロパンガスを適正価格で利用し続けるためには、いくつかの重要なポイントがあります。これを知っているかどうかで、長期的な光熱費が大きく変わってきます。


プロパンガスには「適正価格」がある

プロパンガスの料金は、ガス会社が自由に設定できるため、同じ地域でも会社によって料金に大きな差があります。このため、消費者が適正な価格を見極めるのは非常に困難です。

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会では、地域ごとの平均的なガス料金や、原料費、配送コストなどを総合的に分析し、「適正価格」を独自に設定しています。この適正価格は、消費者が不当に高い料金を支払うことなく、ガス会社も安定的に事業を継続できる、バランスの取れた価格水準です。

当協会では、この「適正価格」を遵守する優良なガス会社のみを、消費者の皆様にご紹介しています。

<関連記事>:適正料金早見表 2025(一戸建)


業界で唯一「ガス料金見守り保証」を永久保証

ガス料金見守り保証

プロパンガス業界でよくあるトラブルの一つに、「契約時は安かったのに、いつの間にか値上げされていた」というものがあります。残念ながら、一部のガス会社では契約獲得のために一時的に安い料金を提示し、その後徐々に値上げしていくという手法が取られることがあります。

このような消費者の不安を解消するために、一般社団法人プロパンガス料金消費者協会では、「ガス料金見守り保証」という独自の保証制度を設けています。

これは、当協会を通じてガス会社を切り替えた消費者に対し、万が一、紹介先のガス会社が不当な値上げを行った場合に、協会が責任を持って元の適正価格に戻すよう交渉するというものです。しかも、この保証は永久保証です。

ガス料金見守り保証

この「ガス料金見守り保証」があることで、消費者の皆様は安心してプロパンガスをご利用いただけます。これは、当協会が業界で唯一提供している画期的なサービスであり、プロパンガスを適正価格で使い続けたいと願う消費者にとって、非常に心強い味方となります。

今回は、一級建築士の視点から、オール電化とプロパンガス+電気併用の費用やメリット・デメリットを比較し、プロパンガスを賢く利用する方法について解説しました。

オール電化には魅力的な点もありますが、初期費用やランニングコスト、将来的なリスクを総合的に考えると、「適正価格のプロパンガス」と電気を組み合わせる併用型が、多くの方にとってより経済的で、かつ快適な選択肢となり得ることをご理解いただけたのではないでしょうか。

何より重要なのは、信頼できるプロパンガス会社を適正価格で選ぶことです。「プロパンガスは高い」というイメージは、適切な情報とサポートがあれば払拭できます。

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会は、プロパンガスに関するあらゆるご相談を無料で承っております。「うちのガス料金は適正なの?」「オール電化とプロパンガス併用、どちらが良いか迷っている」「信頼できるガス会社を紹介してほしい」など、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。専門の相談員が、あなたの状況に最適なアドバイスをさせていただきます。

この記事の執筆者

一級建築士/WEBライター

Gn

一級建築士としてこれまでに約250軒の注文住宅の設計・施工に関わってきました。その経験をもとに住宅の間取りや設備で失敗しないポイントを皆様にお伝えしたく、建築・エネルギー専門のWEBライター活動をしています。

 
〈監修者〉 監修者
一般社団法人
プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
・1950年 
群馬県伊勢崎市生まれ。
・1980年 
ソード株式会社(後の東芝パソコンシステム株式会社)に入社。
・2010年 
一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会を設立して理事に就任。
・2011年 
同代表理事に就任。現在に至る。
・2023年 
BSテレビ東京「マネーのまなび」で、不透明なプロパンガスの料金について取材を受け、番組内で解説。

 設立当時、プロパンガスは都市ガスに比べて約1.8倍も高い状況にも関わらず、消費者が相談できる団体は皆無であった。そこで、鈴木は消費者の立場に立って、不透明なガス代について料金面から取り組む団体として協会を設立した。

 それまで存在しなかったプロパンガス料金の“適正価格”の設定に奔走。大手供給業者の賛同を得て、設立10年足らずで”適正価格“を共通言語として全国展開を達成し、130社以上のプロパンガス会社とパートナー契約している。

 現在はプロパンガスの”適正価格“の指標になる「CP速報」を毎月執筆し、ガス料金の適正価格での供給に貢献している。

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