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プロパンガス料金の値上がりは、今後どうなる?

2014.01.10

新年明けましておめでとうございます。
プロパンガス料金消費者協会の鈴木です。本年もよろしくお願いいたします。

 プロパンガス料金が値上がりしています。今後どうなるのでしょうか?

 結論から言うと、1月~2月がピークで春になると落ち着き、その後は徐々に下がってくることが予想されます。

 毎年冬になるとプロパンガスが値上げされます。なぜかと言うと、輸入価格が上がるからです。プロパンガスの値段を決めるのは、サウジアラビアの国営石油会社である「サウジアラムコ」というところです。彼らがどのようにして価格を決めるのか情報はありませんが、一般的な市場の需給の関係ではありません。

 プロパンガスの場合はサウジアラムコが一方的に通告してくるので、「通告価格」と呼ばれています。日本の場合、国内使用量の80%ほどは中東など海外からの輸入に頼っていますが、中でもカタール、UAE(アラブ首長国連邦)、サウジアラビア、クウェートなどがメインです。

 サウジアラムコが価格を決めると、他の輸出国も右へならえで追随してきます。これはもう交渉の余地はなく、原発が稼働していない日本としては買うしかないので、完全に足下を見られていると言ってもいいでしょう。

 その価格のことをCP(Contract Price/輸出国の港で渡される価格)言いますが、これが昨年の12月に前月比25.7%も一気に値上がりしました。それで各社が一斉に利用者への値上げ通知をしたので、「またか」と思った方も多いと思います。このCPの動向についてはこちらで確認できます。

 さらに値上げに拍車をかけているのが「円安」です。1年前の2013年1月は1ドル89円ほどだったのが、現在(1/10)104円台後半です。18%ほど上がってしまいました。このCPと円安のダブルショックがプロパンガス高騰の原因です。

 さて、今後のプロパンガス価格の見通しですが、2013年12月がピークでCPの下落と共に少しずつ安くなる方向です。

2013年 11月CP 875ドル
  12月CP 1,100ドル
2014年 01月CP 1,010ドル
  02月CP先物 902ドル
  03月CP先物 872ドル
  04月CP先物 842ドル

先物もその時になってみないと何とも言えませんが、基調としては春に向かって下がっています。あとは為替レートですね。これは何ともわかりません。どんどん円安が進めば、少しくらいCPが下がったところで相殺されてしまいます。消費者としては円安はあまりありがたくないですね。