プロパンガス料金が高騰！

プロパンガス料金が高騰！

2013年11月28日に12月のプロパンガスの船積み価格（CP）がサウジアラムコ（サウジアラビアの国営石油会社）から発表されました。

これによると1トン当たりの価格が1,100ドルとなっており、先月11月の875ドルに比較して25.7％も上昇しています。2012年3月の1,230ドルに次いで史上二番目の高値です。この2つの高値を比較して大きく異なるのは、当時はドルが円に対して1ドル=82円前後だったのに対し現在は1ドル=102円前後と、為替環境がまったく違うことです。

この原価急上昇を受けて、プロパンガス会社各社が一般消費者への値上げを検討している模様で、2013年12月に値上げの通知をし、2014年1月検針分から値上げを実施するとみられています。

値上げ幅について、当協会に寄せられる利用者からの相談内容と当協会が独自に業界入手した情報から推測すると、今回の値上げは1立方メートル当たり30～50円が主流になりそうですが、秋口に値上を見送った会社は今回50円以上の大幅値上げをする可能性もあります。「秋口の9月・10月にも値上げがあったのにまた値上げか！」と言う利用者の方もおられるかと思いますが、今シーズンの値上げ合計はどうやら80～120円くらいになりそうです。

しかし、悪いニュースだけではありません。為替レートが来春に円安が進むのか円高に振れるのかによって変わってきますが、CPの先物マーケットでは2014の3月物が950ドルほどで取引されているため、春になればプロパンガス料金も下がる可能性があります。プロパンガスの利用者としては円高を期待したいところです。

〈監修者〉

一般社団法人
プロパンガス料金消費者協会

代表理事　鈴木 秀男

・1950年　

群馬県伊勢崎市生まれ。

・1980年　

ソード株式会社（後の東芝パソコンシステム株式会社）に入社。

・2010年　

一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会を設立して理事に就任。

・2011年　

同代表理事に就任。現在に至る。

・2023年　

BSテレビ東京「マネーのまなび」で、不透明なプロパンガスの料金について取材を受け、番組内で解説。

　設立当時、プロパンガスは都市ガスに比べて約1.8倍も高い状況にも関わらず、消費者が相談できる団体は皆無であった。そこで、鈴木は消費者の立場に立って、不透明なガス代について料金面から取り組む団体として協会を設立した。

　それまで存在しなかったプロパンガス料金の“適正価格”の設定に奔走。大手供給業者の賛同を得て、設立10年足らずで”適正価格“を共通言語として全国展開を達成し、130社以上のプロパンガス会社とパートナー契約している。

　現在はプロパンガスの”適正価格“の指標になる「CP速報」を毎月執筆し、ガス料金の適正価格での供給に貢献している。

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