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プロパンガスがオール電化を逆転

2014.05.02

 プロパンガスの料金がオール電化の料金を逆転しました。

 以下は燃料油脂新聞(2014年4月26日付け)に掲載された「オール電化料金値上げ」という記事の引用です。

「オール電化料金の値上げが大幅で、LPガス小売り価格は現状でも対抗できる水準と明らかになった。? 中略 - オール電化料金を熱量で単純換算すると、IHクッキングヒーターはLPガス立方メートル723円で調理することになる。LPガスの現状小売り価格を10立方メートル仮に7,500円とし、基本料金1,800円とすれば立方メートル単価は570円だ。IHで調理するのは立方メートル150円(27%)LPガスより割高だ。

給湯は、深夜電力が339円であり、対応可能な水準だ。電化客の最大の問題は夏場クーラー1,077円、冬場エアコン暖房882円という空調の高さにある。LPガスを取り入れ、オール電化料金から逃れたい客もいるだろう」

燃料油脂新聞(2014年4月26日付け)

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 東日本大震災の直前までオール電化は一種のブームになり、新築一戸建てのオール電化率が80%などという時代もありましたが、その後世の中が劇的に変わってしまいました。

 まず、震災後3年も経つのに原発が殆ど稼働していないという現実があります。その結果火力発電に頼らざるを得ない状況になり燃料費が高騰。経営赤字を解消すべく電力会社は値上げを繰り返し、とうとうオール電化の電気代は都市ガスはおろかプロパンよりも高くなってしまったのです。

 語弊がないように申し上げますと、この場合のプロパンガスは当協会が定める「適正価格」のことで、平均的なプロパンガスはまだまだ高いです。現状、関東地方で料金を比較したのが下記のグラフです。

 このグラフで見ると、プロパンを適正価格で利用することができれば、オール電化の給湯料金よりも安いことがわかります。また、都市ガスとプロパンガスの比較でも遜色ないです。

 5年前、オール電化ブームの頃、このような時代が来ることを予測できた方はいたのでしょうか。